26佐祐理の初体験
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ついに約束の少年である祐一と結ばれた舞、何となく香里よりも障害が多かったような気もするが、敵対する女が増えているので仕方がない。その女達は舞の家に向かって現在侵攻中である、果たしてオットセイ君は無事佐祐理の中にダイブできるのか?
舞は祐一の股間に自分の血で「川澄舞」と署名して、真琴の真似をしてこう願った。
『…消えるな』
ほんの短い、呪文とも言えない言葉で血印が定着し、祐一の新所有者は無断で舞に名義変更された。
「舞、何してるんですか?」
「…さっき祐一に名前が書いてあったから、剥がして私の名前を書いた。佐祐理も自分の血で名前を書いて、そうすれば祐一も私も佐祐理だけのものになる」
「えっ?」
予想外の言葉に頭がクラクラする佐祐理。この際、祐一は舞の物で構わないが、舞に自分の所有権や担保を付けて、賃借関係を結べるのなら是非お願いしたかった。
もうこの場合「…今からお前は私の物だ」とか「…私の味噌汁を毎日作ってくれないか?」とか「…今日から佐祐理は私の新しいギターだ、どんな音で鳴るのかな?」でもよかったりするらしい。
「…佐祐理にも書いていい?」
「ええ、今すぐに」
舞が自分の体に所有権を設定しやすいように祐一の隣に寝転ぶ佐祐理。
「ここに大きく書いて、はみ出すぐらいに」
自分の胸から下、股間にかけて「縦書き」で署名を要求する佐祐理。お嬢様なので銭湯に行くこともなく、温泉でも貸し切りが使えるので刺青のような痣ができても気にならない。
「…そんなに大きく?」
「ええ、背中にもお願い」
もう「川澄舞命」でも良かったが、舞本人の署名なので例え卑猥な落書きでも構わない。二人の間に祐一を挟むだけで、ここまで濃密な関係になれるなら、サンドイッチの具や接着剤として佐祐理にとって是非欲しい人材となった。
「舞、体育の着替えとか佐祐理さんが困るし、温泉に入れなくなる。普通の人には見えないようにできるはずだけど、やれるか?」
「…わかった」
佐祐理的には「見せびらかしたい」ぐらいなので、着替えの時に見付かってクラスで自慢したいほどだが、「川澄さんと倉田さんってガチだったんだ」と言われて舞に迷惑がかかるのだけは避けたいので祐一の言葉に従った。
「あっ」
舞の血が付いた指が自分の上で踊るのに歓びの声を上げる。祐一の精子が混ざるのは残念な気もしたが、指を二本も使って太字で署名してもらっているのに歓喜し、親友から恋人にステップアップできる状況にも涙した。
(ずっとこうなる事なんて無いと思ってたのに……)
『…消えるな』
魔物が入っているにも関わらず、キスで署名を定着してもらい、喜びの涙を流す佐祐理。
「…嫌だった? どこか痛い?」
「いえ、すごく嬉しくて。祐一さん、ぜひ写真に撮って下さいっ」
ずっと背中を押し
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