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KANON 終わらない悪夢
26佐祐理の初体験
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寿命が伸びました〜」
 この辺りは魔物が持っている知識らしく、妖狐の一族で術を使う力も持っていながら、力の源を持たない佐祐理の寿命が本当に伸びた。
 栞のように何かの切っ掛けで力を使ってしまった一弥は、若いうちに力を使い果たして亡くなったと思われる。 
「あの、佐祐理さん? 大丈夫?」
 明らかに大丈夫じゃない佐祐理に恐怖を覚えながらも、勇気を出して聞いてみた祐一。
「ちゃんと、「お姉ちゃん」って呼んで、一弥」
 自分への呼び名が「愛のニックネーム」なのが気にならないでもなかったが、自分を大事な弟として認識してくれているのか、どこかの「クマの縫いぐるみを妹と思っている、りーさん」ぐらい危ない目付きの人に逆らうと「貴方は一弥なんです」と言われて追い詰められ、さらに逆らうと混乱して錯乱して興奮して逆上して毒入りになって石化して発狂して暴行され、とんでもない目に合わされそうなので無かった事にした。
「お、お姉ちゃん」
「はい〜、よくできました」
 頭を撫でられ、ポンポンしてくれる姉? 目の下に力が入った怖い笑顔はそのままだったが、涙の量が減って来たのでSATSUGAIされる心配は無くなった?
「一弥はもっとしたいですか? 舞は?」
「…祐一がしたいならする」
 余韻を楽しんだ後、舞に場所を譲った佐祐理。大事な子種が零れてしまったので残念だったが、一弥を妊娠できるよう、もう一度オットセイ君を握って再起動させようとした。
(アルファワン高速接近、ベータワンからベータフォーも同行しています)
「栞が来ちまった」
 一段落した所で戦闘AIから栞接近の警告が出た。逃走するためにテッシュで拭いてパンツだけでも履いてみたが、先程まで味方だったベータワン(真琴)からベータフォーも、素っ裸の女二人と同衾している状況では言い訳すらできない。
 また詰みとチェックメイトと死刑を覚悟する祐一クンとオットセイ君だったが、舞の他に佐祐理さんまで頂き「殺すなら殺せ、もうどうにでもしやがれ」という心境だった。

 川澄家のある共同住宅の前。
「この辺りですね、祐一さんを見失ったのは?」
「ええ、ここです」
 早速ポストを探って「川澄」の名前を探し始める一同。
「あったぞ、ここの三階だっ」
 ダッシュで上がって行く一同を、短距離の縮地で栞が追い抜いて行き、「川澄」の表札がある部屋のドアを開けようとして、閉まっていたので空間転移して中に押し入る。
「くぁwせdrftgyふじこlp! キシャーーーー!」
 防御する暇もなく浮気現場に栞の突入を許してしまい、三人でいる所からひっぺがされ、チキンウィングフェイスロックの体制で引きずられ、背が低いはずの栞からネックハンギングツリーで処刑される祐一。
「おぐふうっ」
『祐一を離してっ!』
 舞の声に命令さ
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