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KANON 終わらない悪夢
26佐祐理の初体験
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のを拒否して泣きながら逃げ出したのを勇気付けて文化祭の劇を成功させ、お姉様から「今こうしてられるのは栞のおかげよ」と言われてロザリオを差し出され「これを栞の首にかけても良い?」と聞かれてロザリオを受け取ってプティスールになり、流れていた音楽を聞いて「この曲、踊れるわ」と言われて「月とマリア様だけが見ていた」状況でお姉様とダンスを踊る」ような、めくるめく女子高生活?を送れる予感に胸をときめかせ、先程まで恋敵だと思って憎んでいた舞まで「格好良いお姉さま」に見えてしまい、佐祐理の誘いに脳の中身までヌメヌメのヌレヌレにされてしまう栞だった。
『それとも栞さんは女の子同士の友情とか、恋愛はお嫌いかしら?』
「いえ、決してそんな事は」
 もう栞は、ロサギガンテイアの佐祐理お姉様に後ろから抱き付かれたら「うぎゃっ」とか怪獣のような声を出してしまってからかわれたり、百面相をしてお姉さま方に面白がられたり、二巻では実の姉に黄薔薇革命を起こしたり、三巻の「いばらの森」の後半「白き花びら」のヒロインは「栞」なのに気付いてドッキリ、銀杏の中の一本だけの桜になってロサギガンティアアンブゥトンになろうとしたり、四巻ではロサカニーナにヤラれたり、五巻ではウァレンティーヌスの贈り物で「お姉様との半日デート権」を手に入れて、佐祐理お姉様か舞お姉様に「栞と同じジーンズがいいわ」とか言われてジーンズショップで購入を手伝ったり、自分なら布が大半無駄になるのにお姉さまなら裾上げする程度でピッタリとか、ハンバーガーショップなどに立ち寄ったことが無いお姉様のために、注文からお金の払い方を教え、トレイを自分で持って行かなかったお姉様の後を追って空いている席に座り、「ナイフやフォークは無いのね」と言うお姉様に紙包みを使って手掴みで食べる方法を教えたり、ラブラブでヌレヌレの半日を過ごす妄想をした。
『じゃあ決まりですね、今日から栞さんは佐祐理の妹です』
「はい……」
 ほんの少し理性が残っていて、軽く抵抗していた両手が力無く落ちる。その瞬間、術にも全く免疫がない栞の心は佐祐理に奪われてしまった。
 これが強化された佐祐理のアルター能力?でキチェサージャリアンで固有結界「ゴージャスさゆりん」の力だった?
『では誓いのキスを』
「はっ、はわわっ」
 佐祐理と舞に左右からキスされ「ロザリオじゃなくてキスなんだ」などと思いながら心拍と脳波が軽くフラットラインを描いて、白目を剥いて卒倒し、その場に座り込む栞。
 その頭の中に既にマヌケで浮気者の恋人や姉の姿はなく、憧れのお姉さま方だけになった。心残りだったのは命の恩人でもある祐一に体を穢される前、綺麗な体のままお姉様と出会いたかったと思っていた。

「やばい、川澄舞はともかく、この人だけはガチだ、お前らも気を付けろっ」
 ザコ1号の警告も虚し
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