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KANON 終わらない悪夢
舞の処女喪失、運命の少年と繋がる
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祐一を見てから目を逸らし、挙動不審になって目を泳がせまくる佐祐理。
「いいえっ!」
(ネガティブ)
 不必要なほど大きな声で否定し、戦闘AIにも即座に嘘だと判断された佐祐理の言葉。
「じゃあ次に、舞が使ったタオルにバスタオル、ついでに舞だけが使ったお湯まで保存して飲んだり、ビニール袋に入れてチンしてスーハーしたり、脱衣所や風呂の中を撮影して保存したりしましたか?」
「いいえっ、どうしてそんな事を聞くんですかっ?」
(ネガティブ)
 舞が祐一に相談でもして「佐祐理に困ったことをされている」と聞かされて詰問されているように思えたので、まるで見られていたかのような名探偵の質問にうろたえ、明らかに「私が犯人です」と自供し始める。
「舞を着せ替え人形にした後は、よく眠れるオクスリを飲ませて、同じベッドで眠った振りまでして、ファーストキスをして泣いたり、胸に…」
「もうやめて下さいっ、何の質問なんですっ」
 気分を害した振りをして質問を遮る佐祐理。その後の行為はどうしても舞の耳に入れたくなかったらしい。
「…私が泊まりに行った時は、いつも佐祐理が洗ってくれたり、寝てからはキスしたり色々するから」
 舞の方向を向き、雷の直撃でも受けたように震え、髪の毛を逆立てて驚く佐祐理。
 名探偵に「犯人はお前だ」と言われるよりも早く、一番知られたくなかった相手から審判の言葉を聞かされ、茫然自失になり卒倒しそうになる。
「ま、舞…… 気が付いて」
 もう親友でいることもできず、近寄ろうとしても「寝ている間にイタズラするレズ女」と蔑まれて、一緒のお弁当も、一緒の登校も、他愛無いおしゃべりも、お泊りも、お風呂も、同じベッドで寝るのも拒否されてしまえば、どうやって生きて行けば良いのか分からず、がっくりと肩を落とす。
 もしかすると今までは、弁当を作ってくれるから我慢、洗濯や身の回りの世話までしてくれるから我慢、という最悪の理由で見逃していてくれたのかも知れないと思い、涙が溢れ出てきた。
「いいんだよ、佐祐理さん、舞はそんなの気にしない」
「えっ?」
 祐一も舞も、何故か今までの行動を責めず、それを認めるような言い方をされ、正気を取り戻す。
「…私と祐一だけ仲良くなったら佐祐理がかわいそう、だから一緒にしてもいい」
 その言葉で佐祐理の所にも守護天使が降臨して、女同士なので無理だが受胎告知されたり、和風の室内だが小さい天使も舞い降りて祝福される。
「でも佐祐理さんが嫌ならいいんだ、大きな家のお嬢さんなんだし、無理にとは言わないよ」
「いえやりますさせてください是非おねがいします今後ともよろしく」
 今度も句読点を含まない言葉を言い切って頭を下げる。二人は珍しい「佐祐理の土下座」を拝見した。
 もうこの時の佐祐理は「祐一さん、すぐに(偽装)結婚し
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