24舞と佐祐理
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して欲しいか?」
「…お願い、返して、返してくれないと、もう生きていけないっ」
佐祐理の妄想なので、多少性格と顔が歪んでいる祐一くん、舞の両手を持って?届かない位置まで持ち上げ、嫌がらせをしているらしい。
「返して欲しかったらヤルことは決まってるだろ? まずはパンツでも見せてもらおうか」
「…え?」
渋々承諾して、仕方なくスカートをたくし上げて、下着を見せる舞。それを間近で見られたり、クンカクンカされたり、縦筋を弄くられたり、中を見られたりする。
「ウヒョー、ピンクか(何が?)いい色してるじゃねえか」
佐祐理の妄想なので、性格と顔が結構歪んでいる祐一くん、声の調子も下品になっていた。
「じゃあ次は、キスでもしてもらおうか?」
「…えっ?」
これも渋々承諾して、祐一の肩に手を掛け、背伸びしてキスをする舞。
「…これでいいでしょ? もう返して」
「お前の家へ行こうぜ、それで全部脱いで隅々まで見せてもらって、写真も撮ってビデオで撮影して、着ていたものは全部真空パックして保存、お風呂のお湯も保管してから、もっと色々するんだ」
佐祐理の妄想なので、自分の欲望が多量に含まれているが、写真まではほぼ正解である。
「…そ、そんな」
(…佐祐理、助けて、私、全部奪われちゃう)
祐一が大量のゴム製品と一緒に、飲み物でも買っている隙に、電話を掛ける舞の姿が想像できた。
「…うん、話があるの、祐一とキスした。それで左手と右手の魔物を捕まえて返してもらったの。これからもっと色々するから佐祐理も来て」
(待ってて、舞、今すぐ行くわ)
妄想終了。
しかし運動不足の体で、休息時からいきなりレッドゾーンに叩きこまれ、体が悲鳴を上げる佐祐理。脇腹は痛くなり、酸素不足で呼吸も苦しい。
「お嬢様、こちらへっ」
そこに車が追い付き、運転手がドアを開けて佐祐理を収容する。
「そこまでお急ぎとは、何事ですか?」
「はあっ、はあっ、舞のピンチです、急いでっ」
妄想に取り付かれているのか、舞からの電話の落ち着いた口調とは違い、まるで助けを呼んでいるかのような悲鳴に書き換えられている。
「それでは急ぎますので、シートベルトをお締め下さい」
「はい」
車の中でビデオカメラと三脚を合体させ、デジカメも用意してバッテリー残量も確認する。
明らかに違う目的のために準備しているが、どこかのお嬢様と同じく「さくらちゃんの好きと、わたくしの好きは違うのですわぁ」なので、佐祐理にとってカメラはオットセイ君の代償行為であり、舞の映像記録や保存は生きがいでもある。
ポケットの中にある合鍵まで用意し、すぐに突入できる体制をとった。
(これは一大事、舞様に何かあったに違いない、もっと人を連れてくるべきだった)
セバスチャン風の年配の運転手
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