24舞と佐祐理
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屋に通された。ベッドと勉強机以外、本棚もないような部屋で、壁にもカレンダーと時計しか無い。
「…座ってて、ちょっと電話してくる」
武器を置いて部屋を出て、廊下にある電話を取る舞。番号をプッシュもせずに繋がったのか、いきなり喋り始める。
『…もしもし、佐祐理、電話に出て』
ほんの少し待つと、内線にまで侵入できたのか電話が繋がり、佐祐理らしき相手が出た。
「もしもし、舞なの? うちまで電話なんて珍しい」
「…うん、話があるの、祐一とキスした。それで左手と右手の魔物を捕まえて返してもらったの。これからもっと色々するから佐祐理も来て」
先ほどの未来予知を思い出し、もし舞をレイプした場合、壮絶な仕返しをされる相手を召喚されてしまい、度肝を抜かれる祐一。
和姦の場合どうなるのか不明だが「キマシタワー」な関係の佐祐理ならどんな反応をするか分からない。いつものような暗号同然の舞語で理解してくれるのかは不明だが、好意的に解釈してくれるよう祈った。
「ええっ? ちょっと待って、舞。今から行くからまだ何もしないで待ってて、いいでしょ?」
「…うん、待ってる、10分だけ」
用件を伝え終わったので、そのまま電話を切ってしまった舞。佐祐理が今の状態を理解しているとは到底思えなかったが、十分程度でビデオカメラとカメラを持った佐祐理と倉田家の人が殺到するのは予想できた。
「まずいじゃないか? 佐祐理さん怒ってるぞ、俺が舞に手出ししたら……」
ホモの人が沢山来て祐一がレイプされるとか、ワセリンもローションも無しとか言えなかったので口ごもる。
「…怒らない。佐祐理には、もしこうなった時、正直に言うように言われてたの、だから呼んだ」
まだ舞には喜びの感情はなかったが、哀しみの感情が動いたのか涙ぐみながら上着やシャツを脱ぎ始め、スカートのホックも取って床に落とした。
「ま、待て、10分待つんじゃないのか? 今からしたら佐祐理さん怒るぞ、お前は大丈夫でも俺が危ない」
どこかのグリフィスさんのように、地下に閉じ込められて拷問三昧の生活を送らされそうで、自分の危機を主張してみた。
「…先にシャワーでも浴びましょう、今日はバタバタして汗もかいたし」
精子や血で汚さずに済んだ制服をハンガーに掛け浴室に向かう舞。「浴びる」ではなく「浴びましょう」だったので、誘われているのではないかと思ってみる。
「俺も?」
「…祐一も早く、佐祐理が来てしまう」
やはり誘われているようなので、一緒に浴室に入った祐一。すぐ逃走できるよう、上着もズボンもはいたままだが、舞にはまだ羞恥心も戻っていないようで、シャツを洗濯カゴに入れると、すぐにブラもショーツも靴下も取って洗濯カゴに放り込んだ。
「ま、舞、写真に撮ってもいいか?」
真琴(本物)から借りているデジカメを
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