第3章:再会、繋がる絆
第84話「今度こそは」
[1/9]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
=out side=
「モニターが...!」
アースラから結界内の様子を見ていたアリシア達だが、突然モニターが乱れる。
「...魔力が、ジャミングの効果を持っているみたい...。」
「ダメです艦長!これでは...!」
元々、通信状況は良くはなく、音声は届いていなかったモニターだが、ここに来て画面がノイズに塗れ、見る事ができなくなってしまった。
「...最深部まで辿り着いたのは見えたわ。後は、無事に回収してくるのを信じなさい。」
「...はい!」
リンディは、見えなくなったモニターの先を見つめるように、全員にそう告げた。
「(...クロノ、頼んだわ...!)」
リンディ自身、そう願いながら、ただ皆の帰りを待った。
「なんだ...これは...!」
一方、最深部に入った優輝達は、その部屋の雰囲気に戦慄していた。
「....心が壊された聖司の部屋...それと酷似しているよ。」
それは、まるで“心の闇”を表しているかのようで...。
『―――!!』
「っ、ぁ....!?」
部屋に入った事で、司の姿をした暴走体は、金切り声のような悲鳴を発する。
その瞬間、重圧のようなプレッシャーにクロノ達は見舞われる。
「皆!気をしっかり持って!」
「っ....!」
無事だった優輝、椿、葵が全員に呼びかけ、何とか復帰させる。
「“扇技・護法障壁”!」
ギィイイン!!
追い払うためだろうか。暴走体から一筋の閃光が迸る。
それを、優輝は霊力で障壁を張り、防ぐ。
「優輝...なんだ、これは...!」
「...これは、司さんが...聖司が、ずっと心の内で溜め続けていた“苦しさ”だ。...助けたいのならば、これくらいは耐えて見せろ...。」
その言葉に、まずリニスが立ち上がる。
それを追うように他の皆も立ち上がった。
「...そうですね...この程度...!...あぁ、覚えていませんが、感覚には既視感があります...。私は、こんな感情を、使い魔として感じた事があります...!」
瞬間、リニスは魔力弾を放つ。
その魔力弾は、全員に飛来していた暴走体の魔力弾を次々と相殺する。
「...だからこそ、ここで立ち止まれません...!!」
「....!来るぞ...!」
全員が完全に立ち直った瞬間、暴走体から高エネルギーが発せられる。
そのエネルギーは、一つ一つが閃光や魔力弾となり、全員を襲う。
「っ、各自で凌げ!先手を打たれた以上、闇雲に突っ込まないように!」
「了解!」
ク
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ