暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜それでも守りたいものがあったんだ〜
[4/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

救った人より、嘆いた人の方が多かったことだってある。


それはヴェロッサやシャッハとて同じだ。




世界は、どこまでも残酷である。


全員が救われる世界など、どこにも存在しないのだ。





「黙れよお主」




しかし




その言葉に反論する者が一人いた。



「なにも救えないじゃと?それは力の無い、弱い者だからじゃろうが。そのとき、力が足りないから救えなかった。だったら簡単だの。強くなればいい」



玄武である。


そう


彼の主が、いつも心に決めている事。



「救えるモノは根こそぎ救う」

主はそれを成すために、どこまでも強くなっていき、その信念を砕かれぬために、「世界最強」などと豪語している。




「結局、重要なのは「力」だ。強い者が生き残る。そしてその者は、誰かを守ってやればいい。倒すことより、守ることの方がはるかに力のいる作業じゃからの。だったら、強い道を選ぶ。単純に潰すなど、弱者のやる事。殺しなど、その最たる例じゃ」

静かに言う。
ただただ、湖面のように静かに、玄武がそれだけ言い放った。



しかし、その言葉の奥底には力強さがあった。
この場の皆を、奮い立たせるほどに。



「そうだ・・・・私たちは、弱い。助けられない事もある!!でも・・・・だったら、次は助けられるように、もっともっと強くなるだけだ!!!いつかは世界をすべて救えるほどに・・・・・そうしてきた人を、私は一人知っている!!!!」

『ほう・・・・残念だよ。君があの愚か者たちと同じ側に行ってしまうなんて』

「嗤うな、スカリエッティ」


管理局のトップだった者たち――最高評議会やレジアス達――を、「愚か者」と笑うスカリエッティに、フェイトが鋭い言葉でやめさせる。
その言葉に思わずスカリエッティの口が止まった。



「おまえには無いだろう・・・・・たとえ身体を失っても、その身が罪でまみれようとも、己の世界を捨ててでも、禁じられた研究に手を伸ばしてでも、守りたかった大切な物が!!!おまえには無いだろう!!!みんなみんな必死だったんだ!世界の平和を!地上の安息を!自分の世界を!愛する者を!!守りたかっただけなんだ!!!そのために別のモノを失おうとも、それでも何かを守りたいという、強すぎる想いが、おまえにはあるのか!!!そのジレンマに苦しむだけの覚悟があるのか!!!辛かったんだ!!涙したんだ!!それでも守りたかったんだ!!!その想いが、おまえにわかるか!!!!・・・・おまえに彼らを嗤う資格なんてない、スカリエッティ。一人安全圏で、そんなところにいるお前に、すべてを投げうった彼らを嗤うことなんて許さ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ