第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜それでも守りたいものがあったんだ〜
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救った人より、嘆いた人の方が多かったことだってある。
それはヴェロッサやシャッハとて同じだ。
世界は、どこまでも残酷である。
全員が救われる世界など、どこにも存在しないのだ。
「黙れよお主」
しかし
その言葉に反論する者が一人いた。
「なにも救えないじゃと?それは力の無い、弱い者だからじゃろうが。そのとき、力が足りないから救えなかった。だったら簡単だの。強くなればいい」
玄武である。
そう
彼の主が、いつも心に決めている事。
「救えるモノは根こそぎ救う」
主はそれを成すために、どこまでも強くなっていき、その信念を砕かれぬために、「世界最強」などと豪語している。
「結局、重要なのは「力」だ。強い者が生き残る。そしてその者は、誰かを守ってやればいい。倒すことより、守ることの方がはるかに力のいる作業じゃからの。だったら、強い道を選ぶ。単純に潰すなど、弱者のやる事。殺しなど、その最たる例じゃ」
静かに言う。
ただただ、湖面のように静かに、玄武がそれだけ言い放った。
しかし、その言葉の奥底には力強さがあった。
この場の皆を、奮い立たせるほどに。
「そうだ・・・・私たちは、弱い。助けられない事もある!!でも・・・・だったら、次は助けられるように、もっともっと強くなるだけだ!!!いつかは世界をすべて救えるほどに・・・・・そうしてきた人を、私は一人知っている!!!!」
『ほう・・・・残念だよ。君があの愚か者たちと同じ側に行ってしまうなんて』
「嗤うな、スカリエッティ」
管理局のトップだった者たち――最高評議会やレジアス達――を、「愚か者」と笑うスカリエッティに、フェイトが鋭い言葉でやめさせる。
その言葉に思わずスカリエッティの口が止まった。
「おまえには無いだろう・・・・・たとえ身体を失っても、その身が罪でまみれようとも、己の世界を捨ててでも、禁じられた研究に手を伸ばしてでも、守りたかった大切な物が!!!おまえには無いだろう!!!みんなみんな必死だったんだ!世界の平和を!地上の安息を!自分の世界を!愛する者を!!守りたかっただけなんだ!!!そのために別のモノを失おうとも、それでも何かを守りたいという、強すぎる想いが、おまえにはあるのか!!!そのジレンマに苦しむだけの覚悟があるのか!!!辛かったんだ!!涙したんだ!!それでも守りたかったんだ!!!その想いが、おまえにわかるか!!!!・・・・おまえに彼らを嗤う資格なんてない、スカリエッティ。一人安全圏で、そんなところにいるお前に、すべてを投げうった彼らを嗤うことなんて許さ
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