暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜それでも守りたいものがあったんだ〜
[1/7]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

フェイト・T・ハラオウンは現在の状況をおかしい、と感じていた。

おそらくは隣のヴェロッサ・アコース査察官とシスターシャッハも同じ心境だろう。




と、言うのも、アジトの入口である洞窟に入ってから、一切の攻撃がないのだ。




確かに、入口での戦闘は激しかった。
しかし、この場のAMFはガジェットの発するものだけで、ゆりかごほど強いものではない。
故に、そこでの戦闘はフェイトが到着してから二分とかからず終了した。

そのときは次のガジェットが来る前に内部に侵入することが第一だったため、気にはならなかったが、思えばその時から相手からの攻撃がない。





「どういうことでしょうか・・・」

「順当に考えるなら、誘ってるんだろうね・・・・・・で、その招待客が」


ヴェロッサがそこまで言ってフェイトを見る。


スカリエッティはフェイトを「プロジェクトF.A.T.Eの残滓」だと言っていた。
人格の継承の失敗という不完全な形ながらも、その一応の成功例であるフェイトの身体は、スカリエッティにとって素晴らしい研究材料なのだろうから、招き入れるのはまだわかる。

しかし、捕らえるとなると、こちらの体力を削らなければならない。
まさか自分の目の前に来るまで待ち、そこで戦おうなんてことは言うまい。


「多分・・・・・・なにかあります」

「なにか?」

「わかりませんが・・・・・あの男がこのまま先に進ませることはありえません」





そこまで言ってしばらく進み、三人の足が止まる。







巨大な扉があった。
おそらく、巨体化したフリードも余裕で羽ばたきながら入れるサイズ。

もはや鉄の塊だ。
しかもその扉には古代の闘技場のような紋様があしらわれていて、おおよそスカリエッティの研究所らしくない。


そこで一人の新たな声がした。


「いかんの。この先にかなりまずいものがおる」


人型の玄武が、扉を撫でながら現れた。
突然現れた玄武にヴェロッサとシャッハは驚くが、出元がフェイトの懐で、彼女も真摯に耳を傾けていたため、次第に気にしなくなる。



「玄武、どういうこと?」

「なにがあるかわからぬ・・・・しかしじゃ、この先はやばいぞ。正直回り道をしていきたい気分にさせられる」

冷や汗を流して扉を睨みつける玄武。
しかし、ここまでの道は一本だったし、壁を崩して回り道をいくのは危険だ。
洞窟ごと崩れるかもしれない。


玄武の流す冷や汗に、フェイトが恐る恐る聞いた。

「まさか・・・・・「奴」の?」

「かもしれん。否、そうとしか考えられん。しかもこれは・・・・・貧乏くじを引いたかもし
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ