新暦79年
覇王襲来
memory:27 練習のち、襲撃者
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を解き放った。
-side end-
-side 悠莉-
「今日も楽しかったねー」
「そうだね」
「でも結局誰も悠兄ぃに勝てなかったよね」
「大人モードになったらって思ってたのにー」
陽が沈み、街に溢れる光が夜道を照らす中、そう楽しそうに先ほどの練習を振り替える三人の後をイクスを背負って歩く。
「今日はヴィヴィオたちと一緒だったから張り切ったの?」
「……はい。悠莉、すみません」
本当に申し訳なさそうに謝るイクス。
「たまにだったらこういうのもいいよ。一生懸命やるのって大事なことなんだし。あ、だからといって毎度毎度はダメだからね」
「悠莉と一緒の時に張り切って、疲れたら今みたいにおんぶで連れて帰ってもらいます」
「なんでそうなる」
「……あぅ」
呆れながらイクスの頭を小突く。
それにしてもヴィヴィオたちのペースはイクスには辛かったみたいだね。
ほぼ毎日体を動かして体力はついてきたとはいえ、まだ半年くらいだ。
それくらいじゃまだまだヴィヴィオ達には追いつけないよね。
「悪ィ、これから救助隊に装備調整に行かなきゃなんねーんだわ、チビ達のこと頼めるか?」
「あ、了解っス」
「ノーヴェ、これからお仕事ですか?」
「そういうこった」
「お疲れ様です。……そういえばチンクさんから聞いてると思いますけど……」
「ま、大丈夫だろ。もし遭遇しても何とかなるさ。じゃ、またな」
「「「おつかれさまでしたー!」」」
ノーヴェさんは救助隊へと向かっていった。
「悠莉? どうかしました?」
「んー?」
「その…ノーヴェの後姿をジッと見て」
「……何でもないよ。さて、私たちも行こうか」
イクスはノーヴェさんをと言っていたけど、実際のところそうじゃない。
私が視ていたものはもっとその先の……。
……ノーヴェさんなら上手くやってくれそうなんだけど……。
「ただいまー」
「ただいま帰りました」
「二人ともおっかえりー……って、イクスどないしたん!?」
「ヴィヴィオたちのペースでやってたらバテたみたい」
出迎えてくれたエプロン姿の姉さんに事情を伝えると、
「そりゃまた……。で、それはそうとどないやったんや? 楽しかったか?」
「ええ、もちろん楽しかったです。ヴィヴィオたちとも久しぶりだったので」
「そりゃよかったなぁ」
「とはいえ、張り切り過ぎた結果がこれなんだけどね」
背負うイクスを下ろす。
「でも、あんま無理はせんようにな。無理して体壊したらみんな心配するんやから」
「わかりました」
その返事に姉さんは満足そうに頷いた。
そし
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