新暦79年
覇王襲来
memory:27 練習のち、襲撃者
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す」
それを聞いた練習客はざわめきながらもスペースを開けた。
「何か二人とも注目されてない?」
「いつもノーヴェさんとヴィヴィオがすごい組み手やってたから」
「初めて私以外とやるから周りの人も興味があるんだと思う」
周りのざわめきの中、悠莉とノーヴェは構えた。
「やっぱりプロテクタ付けないとだめですか?」
「当たり前だ。練習とはいえ怪我させたり、したりするわけにはいかないだろ。それにいつも道場でもしてるだろ?」
「まあ、そうなんですけどね」
苦笑いをしながらプロテクターのチェックをする。
「まずは軽くでいいですよね」
「おうよ!」
緊迫した空気が練習場に伝わったのか静寂が訪れた。
誰もが音を出さず、シィ…ンと静まり返る空気を破ったのはノーヴェの左足から放たれたハイキックだった。
悠莉は顔の右側面を捕らえようとするハイキックを右腕で化勁を行い、受け流す。
ただ、完全に逸らすことができなかったために力に圧されてよろけた。
それをノーヴェが見逃すわけもなく、気付けば目下に拳が迫ってきていた……アッパーカットだ。
しかし慌てることなく体勢を整え、上半身を逸らして難なく避け、空いたボディに拳を撃ち込む。
そんな悠莉とノーヴェの攻防が五分程すると急に弛んだ。
「ノーヴェさん、そろそろギア上げます」
「ああ」
「いきます」
その言葉と同時に一足一蹴の間へと歩法で飛び込んだ。
さっきのお返しといわんばかりの回し蹴りを繰り出す。
「クッ」
それをガードされても、着地後軸足変えて勢いそのままガードされようが撃ち抜く。
「すっごーーーいっ!!」
「ユーリさん、やっぱりストライクアーツもすごかったんだ……」
「だって悠兄ぃも道場でみんなに教えてるもん」
目を輝かせ興奮するヴィヴィオ。
驚くコロナに対して自分のことかのように無い胸を張って誇らしげにするリオ。
「それにしても二人ともやるっスね!」
「ええ」
イクスヴェリアもどこか誇らしげに相づちを打った。
「うぅ〜〜〜っ! このあと悠兄ぃに稽古付けても〜らおっと!!」
「あっ! ずっるい! わたしもノーヴェの次にやってもらおうと思ってるのに!」
「コロナはどうなんです?」
「わたしもやってみたいな。こっちの方はあまりしてもらったことないし」
四人とも悠莉とノーヴェを見て、うずうずしてきたようだ。
「それでは四人で勝負ですね」
「だね!」
「文句なしの!」
「一発勝負!」
それぞれが片手に拳をつくり、強く握って溜めていた。
「「「「じゃんけん、ぽん!」」」」
そして、その掛け声とともに拳
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