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もう一人の八神
新暦79年
覇王襲来
memory:26 敗けだよね
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セインの声が聞こえるがそれは無視する。

「じゃああたしは何なんっスか」

ウェンディは……

「……」

「……」

「……」

「……ユーリ?」

「………アホの子オーラ出してるから?」

「ワケわかんないっス! それに何で疑問形っスか!?」

「だってそれしか思い浮かばないだから仕方ないじゃん」

「それこそ仕方なくないっスよ! ユーリはもう少し年上の女性を敬うべきっス」

敬うねぇ……。
そう思いなからウェンディを、セインを見る。
そしてノーヴェさんとディエチさん、双子を見て、もう一度二人を見る。

「ハッ」

「「鼻で笑われた(っス)!?」」

「はいはいそこまでだ。ユーリも二人をからかうのは程々にしとけ」

「へーい」

ノーヴェさんから注意が入ったのでここまでにしておく。
まだまだ材料はあるからやろうと思えばやれそうなんだけどね。

「ん?」

気付けばイクスたちは話を終えていて、何か言いた気にこっちを見ていた。

「どしたの?」

「悠莉、このあと予定入っていませんでしたよね?」

「ん? うん、入ってないよ」

「だったらさっ!」



イクスとヴィヴィオのお願いということで、ミッドチルダ中央市街地にやって来ていた。
お願いというのはストライクアーツの練習を一緒にしたいということであった。
元々は友達と一緒に練習をする約束をしていたらしいが、昨日教会に私とイクスが定期検診のために訪れることを知り、思いつきで私たちを誘ったらしい。

「楽しみですね」

「楽しみにしてるのはいいけど無茶はするなよ。体力はついてきたとはいえヴィヴィオ程じゃないんだから」

「エクササイズ程度に体を動かすつもりですから」

「それなら大丈夫だ」

「それにしても、ヴィヴィオの友人とはどんな方なんでしょうか」

「なんとなく予想はつくんだけどね」

「……それもそうですね」

そうこうしてると友達と待ち合わせている場所についた。
ヴィヴィオは辺りをキョロキョロと見回した。

「あ! お〜い!」

「ヴィヴィオっ!」

どうやら見つけたようで、手を振りながら走っていった。
向こうもヴィヴィオに気付いて名前を呼んだ。

「あれは……」

「イクス? どうしたっスか?」

「いえ、ただ予想通りでしたから」

「なんだ、コロナはともかくかくとして、もう一人の子と知り合いだったのか?」

「私の友達の妹。八神家の道場にたまに来てるんですよ」

「ですのでリオとは仲良くさせていただいているんです」

それから練習着がないことに気付いた。
ノーヴェさんとウェンディにその事を伝えて、イクスと一度着替え
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