22奇跡の恋シーズン3(捏造編)
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に荒事に持ち込もうとするヤンキー女だが、既に手遅れで、隣の教室では香里が勝利宣言して栞は完全敗北、五時間目終了と共に祐一は香里に拉致され、残ったクラスメイトにより、香里の結婚式の日取りや準備について話し合われる運びになっていた。
「ねえねえ、それから3ラウンド目あったんでしょ? 言ってよ」
しつこくkwsk攻撃を加えてくる女達にもサービスして、つい口を滑らせるお嬢。
『うん、もう相沢くんが離してくれなくて、皆には出て行ってもらって、三回目も』
「「「「「おお〜〜っ」」」」」
先ほど注意したはずの女も、盛り上がって大きな声を出したにも関わらず、耳をダンボにして傾聴していた。
『今度はセフレとして抱かれただけじゃなくてね、ずっと「好きだ」って言ってくれて、「真琴ちゃん」って呼んで抱き締めてくれて、すごく嬉しかった。ただ使われるのと、愛されながら抱かれるのが、あんなに違うなんて思いもしなかったから、もう幸せで幸せで……』
ちょっと自慢話が行き過ぎて、心の中で「チッ」と舌打ちする者もいたが、二ヶ月間の名雪期間でドン底のマイナスが多く、ちょっと幸せ方向に振り切っても、女の嫉妬からはまだ許された。
その後の話も少し続けたが、使い魔に乗り移られた栞の話は不要なので解散になり、五時間目終了と同時に、ヤンキー女を筆頭に数人の女子と、お嬢、付き人の女も祐一の所に行こうとしたが……
「みんなっ、今日はありがとう、授業まで潰して話し合ってくれて。でも、この教室の中では、きっとあたしが一番幸せよ。だから、「あたしがいなくなっても」悲しまないで、だって、皆にもこんなに良くしてもらったし、祐一とも出合って愛し合えた。あたしはこれから残された時間で、みんなの一生分を生きるの、後悔なんかしたりしないわ」
隣の教室の只ならぬ雰囲気に押され、教室の後ろから出た香里の両親やテレビクルーにも阻まれて香里の演説を聞かされる一同。
(しまったーーーーーーーーっ!)
自習中も隣のクラスが騒がしいとは思ったが、親友である策士によって思い通りに事を運ばれ、まさかテレビカメラまで持ち込ませて世論操作をされるとは思わず、術などでも対抗できない巨大な陰謀に、心の中で叫ぶお嬢。
「みんな、ありがとうっ、今日の事、絶対忘れないからっ」
香里の心の声では、全てが嘘だと簡単に分かり、セリフも芝居も全てが計算通り運んで「ざまあみろ」と言っているのまで分かったが、今更どうしようもなく、制止もできないので最後まで見守った。
「だめ…… 私、もっとみんなと一緒にいたいっ、もっと「青春」したかったっ、祐一やみんなとだって一杯遊びたかったっ」
お嬢と舞にだけは、香里の心の声で「ふん、見てなさい栞、脚本とか芝居ってのはこうやるのよ」と聞こえたが、当然一般人には聞こえない。カメラに向
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