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KANON 終わらない悪夢
22奇跡の恋シーズン3(捏造編)
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嬢が書いてくれたら書く」って言ってくれてね。私、相沢くんに本名は言わないようにしてたの、だから新しい苗字ぐらいは知ってたみたいだけど、下の名前は知らなくて』
「何だと?あいつ名前も知らない女にそこまでやりやがったのか?」
「酷〜〜い」
 偽名で通していたのを、義憤なのか勘違いして怒ってくれるのはありがたかったが、今は邪魔なので否定しておく。
『ううん、私が教えなかったの、でも「真琴です」って言ったらすぐ気付いてくれて、「沢渡真琴ちゃん」って呼んでくれて、すごく嬉しかった』
 自分も一緒に驚いたのは隠し、運命の恋人がようやく自分に気付いてくれた状況を強調して、悲恋がついに実り、順序は色々と違ったが、幸せなラストが近づいているのも知らせた。
「やっと気が付いたのね、何て鈍い男」
「いいじゃねえか、お嬢が幸せならよう」
 そう言いながらも、涙ぐんで祝福してくれる一同。苦しかった期間のほうが長いので、そのオチがハッピーエンドでも受け入れられた。
『もうそれからね、「八年前から好きだった」って言ってくれて抱きしめられて「結婚しよう」って言ってくれたの。もう夢なんじゃないかって、何度も自分のほっぺたつねって確かめても目が覚めないし、皆にも叩いてもらったり、つねってもらったけど、「これ、夢じゃないんだ」って気が付いて、わんわん泣いちゃった』
「良かった〜」
「ちきしょう、泣かせるじゃないか」
 任務完了の報告を綺麗事でまとめ、長い悲恋を幸せなラストで飾った悪魔。幸せの涙を流し、クラスメイト達も「ハンカチをご用意下さい」の田舎芝居に騙され、もらい泣きしていた。
『ありがとう、みんな』
「いい話聞かせてもらったわ」
「幸せにな」
「おめでとう、幸せになってね」
 しかし、こうなれば付き合いの浅い、香里、名雪、栞は敵以外の何者でもない。今、隣のクラスでは栞が詰まされ、祐一もチェックメイト寸前だが、このメンバーが香里と祐一の結婚式など許すはずがない。
 三年の中でも勢力が分裂し、一年の中でも「奇跡の恋」を応援する女子と、栞を虐めるよう指令が下った後輩、とにかく祐一を不幸にしたい男達など、様々な勢力が暗躍する事態へと発展していった。

「貴方達、少しは静かにしてっ」
 うるさい系統の女子に注意されたが、何故かその女も泣いていて、数少ない友人である、お嬢の話をラストまで聞いてから注意したと思われた。
「固いこと言うなよ、今日はお祝いだな、女全員でカラオケでも行ってパーっと」
「だめよ、まだ相沢と会うんでしょ? これからの事も決めないといけないし」
「それじゃ、放課後、相沢の野郎を拉致って、カラオケルームに押し込んじまえばいい、あそこなら少々悲鳴上げても大丈夫だ、一発ガツンと言わせて責任取らせてやる」
 自分の手にパンチを叩き込み、すぐ
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