暁 〜小説投稿サイト〜
KANON 終わらない悪夢
22奇跡の恋シーズン3(捏造編)
[4/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「いいのよっ、アタシだってそう思うもん」
「恋と友情は別なのよっ、だめなんかじゃないっ」
 隣の教室と同じく、脚本が一人歩きを始め、多くの賛同が集められた。
『始業式から相沢くん、またよく笑うようになったわ、妹ちゃんがいて幸せそうだった。でも、名雪ってどうなったの? 辛そうにしてる間、あんなに支えたのに、時にはピエロみたいにして、苦手な笑われる役までやってたのに、忘れられたの?』
 今までは、あゆや栞の事を忘れさせるため、力や術を行使してきた名雪。その諸刃の剣は名雪に刺さり、術を使って相手を忘れさせ自分に振り向かせた時、その記憶さえ曖昧になり、心を支え続けた大切な人物として記憶には残れなかった。
「相沢って結構悪いヤツだよな、恋人死んだと思ったらすぐ乗り換えて、生きてたらまた妹、香里が倒れたら乗り換え、次はお嬢か? ひでえな」
『彼を悪く言わないでっ、名雪や香里って、元々彼のタイプじゃないのよっ』
 男に騙される女の代表選手のような言葉を発する人物を見て、嫌な予感がする一同。
『でも次は香里でしょ? 妹ちゃんに頼まれたからって、軽すぎないかな? でももう私、名雪と相沢くんが付き合ってた頃には、すっかりおかしくなってたんだ。だから、どんな手段を使っても、悪魔に魂売ってでも、次は私が結ばれようって思ったの』
 自分の足で不幸に向かって真っ直ぐ突っ込んで、地獄に直行する女の泣き顔を見て、何も言ってやれない女達。
『昨日は香里の前で聞いてみたんだ、「次、私にもしてよ」って、「私達も病気だからキスしてもいいよね?」って、香里もいい顔はしなかったけどキスぐらいって認めてくれたの。私のファーストキス、トイレの中だったけど、凄い嬉しかった』
 明らかに行ってはいけない方向に向いた女を、どうにかして戻したやりたかったが、既に手遅れのようなので、聴衆はその破滅の足取りを聞いた。
『それで今朝はね、妹ちゃんと名雪追い払った後に勇気を出して相沢くんに言ったの、「私、一人暮らしだから学校サボってしよう、これから毎日でもいいよ 妹ちゃんみたいに断ったりしない」って』
「ま、好きな男誘って寝取るには丁度いいんじゃないか? この学校でも援交してる奴だっているし、父親と早く別れた奴はファザコンで、オヤジに金もらって抱っこしてもらうって話だから」
 そういった女も、自分も目の前の奴も両親が早く離婚して、男の愛に飢えきっているのを知っていた。
『相沢くんも来てくれてね、布団敷いてすぐ服脱いで、便利な女になろうとしたの。でも、怖くなってね、相沢くんの足に縋り付いて、土下座してお願いしちゃったんだ、「私も彼女にして下さい、終わってもすぐ捨てないで下さい」って』
 現実とは少々違ったが、少女の内面ではこうだったのかも知れない。狙っていた男が、親友の妹、親友、もう一人
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ