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KANON 終わらない悪夢
20栞対リボン
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、その狂った声を聞かされ、いつもの言霊を唱えた。
「うぐぅぅぅ」
『相沢くんにも、私の名前書いたんだ、それで真言を唱えながら祈念して、「どうか浮気しないで、私だけの物になって」ってお願いして定着したの。もう消えないし、お互いを所有しあってるから、契約には絶対逆らえないのよ。もう妹ちゃんは、私が許可しない限り相沢くんとはエッチできないの、今のうちに教えておいてあげるわ』
「エッ?」
 契約条項と約款が違うような気がして、疑問の声を漏らす祐一。浮気禁止は無しで、子種だけ出さないで済むよう選べる契約だったはずなので、目の前の女に問い質したかったが、自分に乗り上げるようにして栞に迫り、小声で話す女の横顔が怖すぎ、そのヤンデレーな目が自分に向かった時、オシッコをちびりそうになって、オットセイ君とともに縮み上がった。
「祐一さんは、その話も知っててサインしたんですか?」
「シラナイヨ、消エナイナンテ知ラナカッタシ、浮気禁止ニハ、シナイッテ約束ダヨ」
 もう半泣きで栞に答え、目の前の怖い女に代わりに聞いて欲しかった祐一。
 これでは心の恋人秋子ちゃんと真実の愛を語る時に、許可を取らないと獣のような激しい交尾はできない。さらに香里と栞には治療?が必要で、最低でも月に一度は生で交尾しないといけない。
「祐一さんを騙したんですね? 泥棒猫の分際でっ!」
 栞に「よく言ってくれた」と褒めてやりたかったが、怖くて声には出せない祐一。しかし、赤い糸だか相手への所有権の結果、怖い女にも聞かれているはずなので、色々と自重した。
『心配しないで、貴方。わたくしだけでご満足頂けるよう努力します。どうしてもと仰る時は、この下女や香里との関係も「許可します」、どうせ生理が終わって発情した時、月に一度ぐらいしか「使えない女」どうでもいいじゃありませんか?』
「エ?」
 回数も時期も言われた通りバッチリで、栞に許可される時は生理でも終わった頃で、避妊もすれば万全の頃しかさせて貰えないが、何故そんな事まで知り尽くしているのか?  ヤった回数から栞の断り方まで全部知られているのにも恐怖を抱き、ストーカー女に恐れおののいて震えが止まらないオットセイ君。
『もう分かったでしょう? 貴方や香里が持っている「婚姻届」なんて紙切れ、私達の契約の前には、何の役にも立たない紙切れなのが、ウフフフフッ。ねえ、ア、イ、ザ、ワ、サ、マ』
 耳元でまた様付けで囁かれ、ホラー映画より怖い状況に、オシッコをちびらずに違うお汁を少しちびってしまうマゾい祐一クン。恐怖によって色々と違うスイッチが押されたらしい。
「私、負けませんからっ、貴方みたいなヘンタイ女にも、お姉ちゃんにも、絶対負けませんからっ」
 半泣きで、舞と自分ぐらいしか箸を付けなかった弁当をガチャガチャと片付け、人前で泣き出さないように
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