20栞対リボン
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る動物を虐殺、草食動物でありながら、食べ残しの肉や骨まで食べさせられ、海綿状脳症を起こしてもそのまま出荷される脳への破壊。そんな恐ろしい物を相沢くんに食べさせようだなんて、貴方は鬼なの? それともやっぱり、相沢くんを毒殺しようとしているんでしょ? 正直に言いなさいっ』
弁当を開いた途端、その一つ一つの重苦しい由来を説明して、調理した本人ですら立ち所に食欲を失い、吐きそうになるのを堪えて並べさせ、叩き潰していく鬼畜な女。
「人間は何かを殺して食べて生きて行くんです、その野菜や豆だって生きていたのに、例えサボテンでも言葉が通じて友達になれるのに、貴方もその友達を殺して食べてるんです、何が違うんですか?」
戻しそうになるのを堪えて、目の前の汚染されまくった料理を取り、自分の口に運ぶ栞。最初の一口は穏当な卵焼きを選んだが、その玉子焼きを半分残し、食べさしを祐一の口に運んで間接キスまで狙ったが、その相手は明らかに動物たちの死体を拒否して首が右を向き、右の女がスプーンで運んだ豆料理を口にした。
『はい、アーン。相沢くん、由来が分かったら、あんな恐ろしい食べ物口にできないよね? これからは私が毎日、安全な食品を用意してあげるから、もう食べちゃダメよ』
術にも掛かり、目の前の栞の弁当が、汚物と怨念の塊に見えて、とても食べる気が起こらなくなり、舞以外の女も、当然のように野菜の煮物と豆の煮物とキノコや野草に箸を伸ばした。
「あの、お嬢、そっちのもらってもいい?」
名雪まで栞の弁当やAランチが食べられなくなり、現在交戦中で祐一との関係を問い詰めるために来た敵なのに、その相手が持って来た煮物に手を出したが、舞は相変わらず気にせず、くず肉のアンモニア漬けを食った。
「ええ、いいわよ、私達はみんな、相沢くんの彼女なんだし、もう仲間でしょ」
その一言で戦いの火蓋が切って落とされ、穏やかな?食事風景から口論に発展する一同。栞とお嬢と一応名雪も加えた戦いに興味があった女子生徒も、周りに陣取って耳をダンボにして、戦いの行方を生暖かく見守った。
「だれが彼女ですか? 祐一さんの彼女で婚約者は私だけです」
「ええ〜? 相沢君と私って、小学校からの同級生でね、「お互いに初恋の相手だったのよ」もう「八年越しの恋」でね、授業サボって愛し合った後、結婚を申し込まれたわ」
「「「「「おお〜〜〜っ」」」」」
周りのギャラリーから、最初のジャブの応酬に賛辞が送られ、人の不幸で飯が旨く、ドロドロの愛憎劇をオカズに、飯を頬張る女が続出した。
「…私は祐一の彼女じゃない」
「アタシも」
「私も違うぞ」
一応拒否権を行使する女もいたが、名雪とトイレの少女は辞退しなかった。参加者四名と香里を入れて五人。素晴らしく飯が美味くなる最高のソースを手に入れて喜ぶ女達と、祐一に呪いを
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