暁 〜小説投稿サイト〜
KANON 終わらない悪夢
19栞VS舞
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木刀を払われて肋骨を砕くほどの打撃で天井までふっとばされる舞。魔物より強力で不意を突いた「左腕」の一撃が決め手になった。
(…うそ、右手だったはずなのに……)
 ギャグキャラからの攻撃には滅法弱い舞も、ベータフォーと同じく、保健室の住人になった。
(デルタワンの無力化を確認、以後登録を抹消します)

 その頃、祐一の隣の教室では……
「ねー、あんた相沢と登校してて、香里の妹とか名雪まで追い払って、横取りしたって噂よ、目撃者多数なんだから吐きなさい」
「そのまま学校来ないでラブホに消えたって話じゃない、もうヤったの? 何回? どんな体位で?」
 三時間目終了と同時に、クラスの女子に質問攻めにあう真琴(本物)。
「んん〜? 何のことかな〜?」
 とりあえずジャギのようなセリフでとぼけてみるが、女子全員のkwsk攻撃は鳴り止まなかった。
「kwsk,kwsk,kwsk」
「詳しくっ、詳しくっ、詳しくっ?」
「クワシクッ、クワシクッ、ク、ワ、シ、クッ」
 頃合いと見た真琴は、自分こそが「奇跡の恋シーズン3」のヒロインであることを公表するため、術を使って周囲の洗脳を始めた。
『私が香里や妹ちゃんと同じ病気なのは前にも言ったでしょ? だから私も相沢くんに治療してもらうことになったのよ』
「ええ、知ってるわ、あんたも奇跡の恋なのね? そうなんでしょ?」
 そんな話は初耳だった連中も、まるで病弱な少女を見る目で見守り、kwsk攻撃が中断した。
『それでね、エッチする前に話し合ってる内に、相沢くんと小学校の頃から同級生だったのが分かってね、相沢くんも初恋の人が私だったって言うのよ〜』
「「「「ええ〜〜?」」」」
「それって運命じゃない」
 香里のカレシが羨ましくて寝取った訳ではなく、栞や香里より、自分のほうが遥かに先約で、運命の出会いだと主張しておく。
『私だってそんな目で見てもらってたら、気が付いちゃうじゃない? だっていっつも目が合っちゃって、小学生のカワイイ相沢くんが「恋する男の子の目」で見てくるんだもの〜』
「「「「オオーーッ」」」」
 ついさっきまで、祐一のことなど完全に忘れていて、告られてからようやく思いだしたにも関わらず、まるで当時から相思相愛だったかのように言い張る真琴(本物)。リボンを巻いて本性を表している間は、香里や栞に匹敵する性根が腐りきった女だった。
『私達って、八年も前から知り合って「お互いが初恋の相手」だったワケじゃない? でもね、そんなの告白できないでしょ、「もし断られちゃったら、どうしよう、今ならただの友達でいられるけど、嫌われたら、もう話もできなくなっちゃう」って思うじゃない?』
「ワカル〜〜、超ケナゲ〜〜」
 そんな事は分かるはずもなく、普通は女の子同士で遊ぶのに夢中で、下品で趣味も合わ
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