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KANON 終わらない悪夢
19栞VS舞
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なスッゴイことすんの?教えてよ」「うわコイツ本人に聞いちゃったよマジ鬼」「まあ「ユウイチサンハ、ソンナヒトジャアリマセン」だって、超ケナゲ〜」な〜んて、色々聞かれて、困ってたんです。
 栞の記憶力の素晴らしさと、今時の女子高生の会話を聞き取るヒアリング能力の高さに「貴方が聖徳太子ですか?」と聞きたくなるほどで、いつの間にか声色のレパートリーも増えてモノマネ能力も上がり、、落語家のような会話術にも感心した祐一。
「そ、そうなんだ、次、聞かせてくれるかな?」
「はい、二時間目の休み時間、祐一さんが「アノオンナ」と一緒に登校して来たのを見て、我慢できなくなって、それから……?」
 途中、栞がカタカナ言葉で喋ったので度肝を抜かれたが、魔物が喋った訳ではなく、その時の記憶が残っていただけなのか、いきなり平手打ちを打ち込んだのは覚えていないようなので、あれは栞の行動では無かったのだと思った。
「それから砂で目潰ししてグーで5,6発殴って、髪の毛千切れるぐらいに掴んで引きずり倒して、蹴りまくった後マウントして、メリケンサックで鼻の骨が折れるぐらいフルボッコにして、二目と見れない顔にしてやってから、関節技で腕でも折ってやろうかと思ったんですけど、そこから覚えてなくて……」
(あの? 魔物の方がやさしい反撃なんですけど?)
 怖すぎて声に出せなかったが、栞の行動は、魔物の方が社会的制裁を恐れて制限が加えられていて、本人のほうが過激で、容赦がない行動予定なのに気付いた祐一。
「後はお腹を蹴られたような気がして、カッター抜いて目でも狙ってやろうかと思ったんですけど、頭の中で「ヤメテ、ヤメテ」って声が聞こえて、知らない人が相手だから、お姉ちゃんみたいな卑怯な攻撃とか、過激な技は出さないでおこうって決めたんです」
(美坂家の戦闘って、もっと卑怯で過激なんですかっ?)
 魔物が制定してくれた戦闘における制限や紳士協定が実現し、美坂姉妹のようなバーリトゥードの争いが行われなかった先ほどの戦い。勝利条件も低めに設定され、どこかの「るろうに」のようなコロさずだとか、ジュネーブ条約に従った攻撃が行われたらしい。
「それにしても祐一さん、二時間目が終わるまで、あの女とナニしてたんですか?」
(アルファワン再起動、超重力反応! 左腕破損部に塩コショウ、マスタード入り栞クローを確認しました、緊急退避をっ)
 祐一の左手の傷口に、正確に親指を押し込み、傷をかき分けるように塩コショウ、マスタード入りの爪を差し込んできた栞。もちろんゴリラとクマに握りつぶされた左腕の挫滅箇所も、関節技を加えて捻られ、最も痛い状態で保持される。
「ウグゥ、イタイヨ、イタイヨ、ユルシテ」
 朝の登校時と同じになり、魔物という裁定者すら居なくなったので、さらに過激で卑怯な攻撃を加えられるようになった
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