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KANON 終わらない悪夢
19栞VS舞
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こんなに?」
 その状態を見て、突き刺した本人も驚いていた。真琴(本物)の手応えでは、骨まで届いて止まったはずが、傷は半分塞がり、血も止まっていた。
「まあ、いつもの事だから気にしないで。そのハンカチ、洗っても無理だろうから、買って返すよ」
「え、いいのよ、助けてもらわなかったら、今頃お嬢の刃が刺さって、それどころじゃなかったし、最初ので真っ二つにされてたかも知れないし」
 一同は、この女が祐一の血が付いたハンカチを大切そうに仕舞い込み、傷口を丁寧に消毒して、まるで舐めるようにしてガーゼを貼って包帯を巻いたのを見た。
(また犠牲者だ……)
 ジゴロ野郎に恋愛脳に改造され、昨日は「もうお嫁に行けない」と泣いて睨んだ女が、同一人物を目をハート形に変えて見ながら左手を取り、心霊治療でもするように両手で握って愛おしそうに頬ずりしていた。
「王子様って本当にいたんだ」
(((ダメだコリャ)))

 既に三時間目は始まってしまい、遅刻はしたが授業に参加した一同。栞の回復を待って次の休み時間に訪ねてみたが、リボンロボが同行すると「春の大決戦」が再開されそうなので、祐一だけで起こしてみた。
「栞、大丈夫か? 起きてくれよ、栞?」
 ここで、栞が一月の記憶まで失っているかと思うと恐ろしかったが、起こしてみて、どこまで記憶しているか確かめようとした。
「祐一さん、私、どうしたんですか?」
 一応祐一の記憶ぐらいは覚えていて、寝ている所を起こされても驚かない所から、恋人関係なのも認識していると思えた。
「どこまで覚えてる?」
「え? 一時間目の休み時間、三年の教室に行くと祐一さんが登校してなくて、隣のクラスの女子まで集まってしまって「ヤベーよ、うちのお嬢と相沢、登校中に消えたって、今頃しっぽり濡れてるとこだよ」「上になったり下になったり、生きるの死ぬの大騒ぎの大運動会中よ」「何気に相沢競争率たけーから「今日は大丈夫だから」ってナマでしたり、ゴムに穴開けたりしてもう孕んじゃってる頃じゃね」「おいおい、他のクラスでも香里んとこの四人組、帰ったってよ」「マジ?いま5Pかよ、相沢どんだけ絶倫よ、マジケダモノ」「香里も参加してんじゃね?」「うっわ名雪いるよ、一人だけ仲間外れ?」「そこ「奇跡の恋」の妹ちゃん立ってるよマジカワウソス」「今、五人ケツ出させて並べてズッコンバッコン?」「イヤイヤ、相沢縛られて4,5人で上からリンカン学校っしょ」「もっと多いよ、今日女センセー一人休んでるし、参加中?」「エー、ババアもイケんのすごー」「イヤ男もイケるって話だし、こないだ北川いなかったし両手包帯してズルムケ」「どんだけ凄いプレイしたんだよ拳ズルムケ系?」「オマエラも誰か相沢にヤラれちまってね?」「ヤッベウチ今、毛ボーボーちょっと抜いてくる」「ネエネエ妹ちゃん、相沢ってそん
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