第二章
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「行ってきてね」
「途中でお友達と一緒になって行くから」
「ええ、変な人もいるからね」
「行くわ」
こう話してだ、そしてだった。
唯は家を出てすぐに友人達と合流して街の図書館に向かった、そして図書館で本を読んでいるとだった。
友人達は席に着いてだ、唯が自分の席に持って来た本を見て笑顔で言った。
「今日も少年探偵団とルパンね」
「そのシリーズ読むのね」
「うん、まさかこんなに面白いなんてね」
実際に少年探偵団のシリーズを読みつつだ、唯は同じテーブルに座っている友人達ににこりと笑って答えた。
「思わなかったから」
「だからなのね」
「この夏その二つのシリーズ読んでるのね」
「ずっとそうしてるのね」
「そうなの、もうすぐどちらも全巻読めて」
そしてというのだった。
「百冊の目標も達成出来そうよ」
「七割以上その二つのシリーズよね」
「少年探偵団とルパンね」
「その二つね」
「二十面相さんもルパンさんもね」
二人の怪盗についてだ、唯はにこりとして話した。
「素敵よね」
「惚れたとか?」
「ひょっとして」
「いや、架空の人物だから」
二人共とだ、唯は友人達に笑ってこのことは断った。
「好きだけれど現実にはね」
「思わない」
「そうなのね」
「そこは割り切ってるわ、けれどタキシードにマントにシルクハットって」
ルパンの格好だが二十面相も変装していない時は踏襲している格好だ。
「格好いいわね」
「ああ、あの格好ね」
「どちらもそうよね」
「ルパンさんも二十面相さんもね」
「そうした格好なのよね」
「何か元々ルパンさんの格好で」
時代は彼の方が先だ。
「二十面相さんのモデルがルパンさんらしいから」
「格好が同じなのね」
「そうなのね」
「そう聞いてるわ、とにかくね」
唯は少年探偵団のシリーズを読みつつ話した。
「面白いわ、どちらもね」
「少年探偵団二十面相さん出ない作品もあるでしょ」
「後半の二十巻位そうだったって聞いたけれど」
「そっちも面白いの」
「そうなの」
「それはそれで面白いの」
読んでみてそう感じたというのだ。
「これがね」
「そうなのね」
「明智さんと少年探偵団だけでも面白いのね」
「うん、不気味な雰囲気でね」
それがあってというのだ。
「面白いのよ」
「不気味なの」
「そうなの」
「ええ、それがよくて」
それでというのだ。
「後半も楽しんでるわ」
「二十面相さんが出る作品だけじゃなくて」
「他の作品もなのね」
「面白く読めるのね」
「ええ、あと少しで夏休みも終わりだけれど」
宿題はもう全て済ませた、そして後はなのだ。
「もう少しで百冊だし」
「今読んでる作品も読破するのね」
「そうするのね」
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