18真琴(本物)
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「はいっ、どうぞっ」
「うううっ」
「ああっ、あああっ」
声だけで親友が男の精を受けとめ、歓びに打ち震えているのが分かった。それ以降、急に静かになり、荒い息遣いしか聞こえなくなったので、行為が終わり、余韻に浸っているのも分かった。
今度こそ正常位で交じり合い、下から「だいしゅきホールド」で固めて、外には出させなかった真琴(本物)。
祐一も、ついに初恋の相手、運命の少女と結ばれて震えていた。相手の女性にこれほど喜んでもらえたのも初めてだったので、嬉しそうに泣いている女の子をしっかり抱きしめ、頭を撫でで可愛がった。
「あっ、幸せです、こんなに幸せなの、生まれて初めてです」
「ああ、俺もだよ、ありがとう」
たっぷりと術をかけられ、八年間恋い焦がれた少女と結ばれてしまった結果、祐一クン的女性の序列は以下のように変更された。
心の恋人秋子ちゃん、超えられない壁、真琴(本物)>>栞(婚約者)>>香里(一晩だけ)>名雪(2ヶ月間タップリ使用)>真琴(偽)(1回だけ)になってしまった。
つい昨日、24時間以内に合意された栞との婚約は術の影響もあり「エ〜? ソンナノありましたッケ〜?」ぐらいの認識に追いやられ、栞の幸せは、悪の秘密結社が送り込んだリボンロボの魔の手によって、たった一日でブチ壊された。
さらに大鉄人U1君ロボの放った「グラビトンアタック」(種付けプレス?)により恋愛脳に改造され、快楽落ちさせられたリボンロボは、ワンエイト(誰?)のようにU1に従い、悪の秘密結社に歯向かう存在となった。
この采配に天使の人形が関わったかどうかは不明だが、祐一の思考の力は現実になる、因果律の歯車が脱線して複線ドリフトして、タンデムターンしながら再びエンゲージして、本物の沢渡真琴が召喚されるような事も、有ったりなかったりするかも知れない。
その後、数分が経ち、喘ぎ声が話し声になり、楽しそうに語らっているのを聞き、友人達は再び寝室に入った。
「お嬢様、もう宜しいですか?」
一応ノックらしきものをしてから入ったが、お嬢はブラウス一枚で祐一の膝に座って、全体重を預けて寄りかかり、普段は見せない表情と声で話していた。
「これ、相沢くんだよね、ヤダ、カワイー」
「これが真琴ちゃんだろ? やっぱり可愛いな」
二人は小学生の頃の卒業アルバムを開いて、当時のお互いの姿を確認し合い、呆けまくっていた。お嬢はすっかり骨抜きにされ、キャッキャと騒ぎながら足をバタつかせ、歳相応の少女のように落ちぶれてしまった姿を見て、落胆する一同。
「んんっ、宜しいですか? 今後の方針について、話しておきたいのですが?」
自分達が入ってきたのも、咳払いにも気付かず、歓談を続けている二人。
「え? ごめんなさい、何か言った? 聞いてなかった」
行
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