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KANON 終わらない悪夢
16入院2日目
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 副題:狙われた学園には、時をかける謎の転校生が11人いて、七瀬はふたたび夕映え作戦の、未来からの挑戦が赤外音楽で、続・タイムトラベラーだった。(課題図書?)

 入院二日目、秋子の要請でもあったのか、何故かまた二人部屋に移動した香里、今日も隣のベッドは空いたままになっている。
 祐一が病室に着くと、朝と同様、香里の友人達が詰めかけ、学校での話をしていた。電話でお別れを言われた者も、香里の顔色に気付いた者も、余りその話題には触れず、元気付けようとしていた。
(まずい、昨日と同じで二人部屋じゃないか、このまま昨日の繰り返しなら俺は死ぬ)
「ねえ香里、今、学校ではあんたの噂で持ちきりなのよ〜、男嫌いのあんたが、相沢君とラブラブになってたって話とか、相沢くんのヒーリングで治るんだとか、「奇跡の恋再び」って話よ〜」
 香里に精力を吸い尽くされた前日の出来事を思い出して怖がりながらも、ドアが開いている部屋の中を確認し、一応ノックしてみる。
「あっ、相沢くんっ、ほら香里、「運命の人」が来ちゃったわよ、ラブラブな所見せなさいよ」
「祐一、やっと来てくれた」
 部屋の中には、友人四人と栞、母親がいた。母親がいる限り「怪獣大決戦」にはならないので安心したが、友人達が帰ってしまうと重い話題になりそうなので、できるだけ引き止めて明るい話をして欲しい祐一。
「やあ、学校帰りなのか? よく来てくれたな、香里に面白い話でも聞かせてやってくれよ」
「ええ〜? あたしらおじゃまじゃん、香里も、もう帰れって顔してるし〜」
「ふふっ」
 笑っている香里だが、相変わらず祐一がいないと血の気が引くのか、昨日のような真っ白な顔に戻っていた。
「ねえねえ、アタシらにもヒーリングっての見せてよ、こいつも顔色悪いからさ、一発キツイのお見舞いしてやってよ」
「あははっ」
 下品な口調で囃し立てられるが、場所を譲られ、手を握るつもりで近付いた祐一。だが香里はベッドの上で中腰になり、いきなり抱き付いて、抵抗できない祐一にキスをした。
「おお〜〜っ、やりやがったーーっ!」
「写真写真っ!」
 最初から証拠写真を撮ろうとしていた友人達にチェキされてしまう祐一。携帯電話が普及していない時代なので銀塩写真だが、すぐに現像されて焼き増しされて学校に出回り、北川他数名が不幸になって行くのも簡単に想像できた。
「ああっ、ホントだ、香里の顔色がっ」
「凄いっ、やっぱり奇跡ってあるんだっ」
 サッキュバスにヒットポイントを吸われ、ヴァンパイアにエナジードレインでも喰らったような気がした祐一は、1レベルほど下げられ?やっと香里の魔の手から解放して貰えた。栞の方向からドス黒いオーラが発散されていたが、母親の監視下なので何とか平静を保つ。
「もう、遅いんだから」
 エロサッキュバスさんは
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