16入院2日目
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付き、まだ耳を塞がれている祐一をキッと睨んだが、目を合わせられず顔を赤らめて下を向いた。
「次はあたしの番ね、本当のキスを見せてあげるわ」
そこで、場の雰囲気を良くしようとしたのか、今までの光景を見て嫉妬していたのか、香里が近寄ってきた。
「香里、便秘は無いのか? トイレ……」
「真ん中のトイレは使っちゃダメッ」
友人の言葉を遮って叫ぶトイレの少女、やはり流れなかったらしい。
「フン、トイレなら目の前にあるじゃない、そこですればいいんでしょ?」
「お前、相沢に見られても平気、いや、見せるつもりなのかっ?」
唖然として見守る一同の中で、香里の真意に気付いた少女が叫んだ。
「その辺のお綺麗なアイドルじゃないのよ、あたしの一番汚い所も見てもらわなくちゃダメでしょ」
友人の恥を掻き消すためなのか、「友人及び恋人の前で公開出産?プレイ」に及ぼうとしている香里。
昨日までとは全く変わってしまった二人の関係。自分を出さない栞とは違い、たった一晩で自分の内面の汚い部分も、何もかもさらけ出した香里とでは、絆の深さまで逆転してしまったように思えた。
「キスってのはこうやるのよ、見てなさいっ」
宣言するとすぐに詰め寄られ強引にキスをされた祐一。自分で鼻を摘んで人工呼吸も要求されたので、さっきの要領で気を込めるようにして香里を膨らませ、離れようとしないので鼻で呼吸し直し、三度に渡って気を送り込んだ。
「ぷはああっ!」
ようやく口を離した香里は、一気飲みをしたオッサンのような呼気を出した。体が膨らんだのか一回りほど大きく見え、鼻や口から蒸気のような何かを吐きながら腹を押さえ、目の前の壁「祐一の胸の中」に飛び込んで体を預けた。
「どう? こうすんのよ」
友達の前なのか見栄を張り、他の友人が耐えられなかった回数をこなしたのを自慢するが、足が震えて立っていられないのは公表しなかった。
「おお〜〜っ」
「香里、トイレ大丈夫? 早めに行くんだよ」
目の前の便器ではなく、外を指差して誘導する気の毒な少女。
選択肢
1,祐一の目の前でたっぷり出してやる
2,祐一が来る前の準備に出してしまったので、残念ながら出ない
3,がんばって小さい方だけでも出す
4,秋子ちゃんと愛の逃避行
選択「2」
「残念、祐一が来る前に出しちゃったから、出そうに無いわ」
そう言いながらも診察衣をたくし上げ、下着も降ろして便座に陣取る香里。
「香里、あんたメンタル強すぎ」
そこで、ドアがノックされ、外から声が聞こえた。
「すみません、病院の者ですが、お具合大丈夫ですか? 倒れてらっしゃいませんか?」
少女達は顔を見合わせ、集まって心の声で会話しだした。
(人払いの術が破られました。表にいるのは病院の者ではありません、
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