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間も、妖しく笑って何かを企んでいる香里。
『はい、○○ですが』
「あっ、早くからすみません、次の日曜に取材して頂く予定の美坂ですが」
『何か予定の変更でも?』
「ええ、昨日…… 妹だけじゃなくて、私も発病しました、後、3ヶ月の命らしいです」
相手側は何も言えなかった、長くその手の患者を取材して来たが、姉妹で発病して、本人から余命を教えられるのは初めての経験だった。
「取材は予定通りで結構です、私は病院にいますので、グスッ(嘘泣)、それだけお伝えしようと思って、それじゃあっ」
『あのっ!』
早速、術中にはまったらしい放送関係者と、嘘泣きしながら、ほくそえんでいる香里。
「はい?(フッ)」
『これから、お見舞いにお伺いしても宜しいでしょうか?』
「ええ、妹と同じ病院にいますので」
『じゃあ、後ほどお伺いします』
「はい、「まだ」大丈夫だと思いますから」
まるで「早く来ないと、すぐ死んじゃうぞっ」とでも言いたげに、頭に「まだ」を付けておく香里。
『それでは、お大事に』
「はい、グスッ、お待ちしてます(ニヤリ)」
公*放送では
「すぐ移動だ、カメラの空きはあるかっ?」
もう番組としては、「いのち」から「人体」に出世しそうな美坂姉妹の映像。スタッフは病院側とも連絡を取り、取材許可と裏を取ってから出動した。
それから「何箇所も」電話を掛け終わり、香里が病室に戻ると、祐一は壁にもたれて寝ていた。
「くーーーー」
(ふふっ、かわいい)
自分がどんな罠に絡め取られるかも知らず、のんきに寝ている祐一、すでに香里の魔の手が迫っていた。
タッタッタッタッ
そのまま眠っていると、遠くから聞こえて来た足音に、新たな刺客の到来を感じる。
(裏柳生か?)
まだ夢の中なので、変な妄想も続いていた。
タッタッタッタッタッタッ! バタン!
「お姉ちゃんっ!」
モンスターが現れた。
たたかう
にげる
まほう
どうぐ
(やくそうって、もう無かったかな?)
すでに逃げる力さえ無い祐一は、昨夜使い切った唯一の戦友、アルギニン1000mmg、ビタミンB群配合の薬草を探した。
たたかう
(うっ……)
祐一の勇者様は、戦う以外の選択肢がなかった。
「もう来たの? 邪魔しないでって言ったでしょ」
妹の彼をレ*プしておいて、平然と答える香里、気の強さも回復したらしい。
「祐一さんっ」
犯しつくされて、ボロボロになった祐一を見て驚く栞。
「大丈夫ですか? 祐一さんっ」
「萌えたぜ…… 真っ白によお……」
すでに命の炎が燃え尽きようとしているらしく、白黒のペン画だけで、着色されていない祐一。
「何て事をっ」
「フッ、自分でこうしろって言ったんでしょ、祐一だって嫌なんて一言
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