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提督はBarにいる。
明けちゃったけど正月の騒ぎ・その8
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した食感になる。ただし、芋というよりもニンニクを丸焼き等にした時のような繊維質の残った感じのホクホク感。そこに独特のほろ苦さとニンニク、オリーブオイルの風味といい塩梅の塩胡椒。シンプルな肴だが、酒が堪らなく進む味だ。

「うん、上等上等」

 空いていたグラスに再びダルマを注ぎ、また一息に煽る。やはりというか、ユリ根の味が酒を引き立てる。これはいい……たまらん。

「おい!早くよこさんかい!」

 ジジィに怒鳴られた。仕方ねぇ、出してやるか。

「あいよ、『ユリ根のガーリック炒め』」

 さぁて、お次は何を作ろうか?




《ネギ油と蓮根の和風ペペロンチーノ》※分量2人前

・お好みのパスタ(スパゲティ系推奨):200g

・オリーブオイル:40ml

・ニンニク:1片

・しらす:20g

・長ネギ:1/2本

・蓮根:40g

・鷹の爪:2本

・塩:小さじ2

・ほんだし:小さじ1

・醤油:大さじ2


 お次は三笠教官の分。こっちは蓮根でいこう。読んで字の如く蓮の地下茎である蓮根だが、育てるには田んぼがいる為に流石の山雲農園でも作っていない。その内水田も整備したい、なんて話も出ていたから、鎮守府内で蓮根作り、なんて日は遠くないのかも知れんが。まぁそれは置いておいて調理を進めよう。蓮根は2mm位の薄切り、長ネギは斜め切りにしておき、ニンニクはみじん切り。パスタはたっぷりのお湯に塩(分量外)を加えてアルデンテに茹でておく。

 フライパンにオリーブオイルを引いて熱し、ニンニクを炒めていく。香りが立ったら長ネギを加えてフライパンを傾け、ネギを油で揚げ焼きのような状態にする。こうやって油にネギの香りを移してやるワケだ。

 ネギが油をある程度吸ったら、蓮根としらすを加えて炒める。火が通ったら鷹の爪を加えて軽く炒めておく。具材が炒まったらフライパンの片側に寄せ、スペースを作ったらそこに醤油、ほんだし、塩を入れる。軽く醤油を焦がして香りを付けさせる為だ。そして全体を馴染ませてやったら、そこに茹で上げたパスタと茹で汁をお玉で1杯。具材と炒め合わせたら盛り付け、仕上げにお好みで白ごまを振れば完成。

「三笠教官、『蓮根の和風ペペロンチーノ』です」

「うん、これは美味そうだな」

 手短にそう言って皿を受け取った三笠は、フォークを手に取りパスタと蓮根を巻き込んでいく。一緒に口に入れれば、蓮根のシャキシャキとした食感とペペロンチーノのピリッとした味付けが絶妙な茹で加減のパスタを引き立てる。辛いが、美味い。手が止まらない……そして当然、酒が進む。




 猛然とパスタを食べながら酒を楽しんでいる様子の三笠を見て、まだかまだかと少し苛立ちすら覚え始めた金剛。
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