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君がしてもいいの?」
「だめぇ、それだけは嫌ぁっ」
そこでは、仲の良い美坂姉妹が、リハビリ?に「精を出して」いた。
「じゃあもう一度よ」
香里が栞の足の間に顔を埋め、準備運動?を始める。
「やっ、そんな事する人、あっ、き、嫌い、ですっ」
姉に可愛がられ、次第に甘い声を出し始める妹。
「さあ、いいわよ、相沢君、いらっしゃい」
そして誘われるまま、姉の目の前で広げられた、栞の四次元ポケットに……
妄想終了
「だめです、これは祐一さんと会った日の記念品なんですから」
そう言ってカッターを胸ポケットから取り出し、胸元に押し込む栞。
(入れた場所と違うぞ?)
「もうこれで取れませんねっ」
誘うように、自慢の胸?を突き出す。ちなみにあの日買った品物や祐一に関する物は、ポテチや紙袋、アイスのへらまで全て保管してあったが、ただ一つ、あゆが触ったレシートだけは、1ミリ以下に切り刻まれて燃やされていた。
「脱げ」
「ええっ?」
「お前は危険物の塊だ、全部脱げ、没収だ」
「そんな事言う人、嫌いです」
「そうね、もう中身ごと没収して持って帰ったら? 炊事も洗濯もできるし、高校って義務教育じゃ無いんだから、後は相沢君さえ十八になったら結婚もできるのよ」
わざとそんな言い方をしたが、美坂家では「もう先が無い」とか「残された時間を有効に使う」と言った、栞を刺激する文章は全て削除されていた。
「お姉ちゃんまでっ(ポッ)」
そんな微笑ましい?やり取りを見て、顔にブルーが入る少女が一人。
(ひどいよっ、香里、わたしの気持ち知ってるくせに)
(悪いわね、家族と親友、どっちも選べないけど、栞は相沢君がいないと死んでしまうのよ)
女の勘とやらで、二人の関係を薄々感じていた香里。ここは名雪が既成事実を主張する前に、籍を入れてしまいたかった。
「こんなに食費がかかる娘、お嫁に行ったら親も喜ぶわ、それにあなたの部屋は私が有効に使わせて貰うから心配しないで」
難病指定を受けていても医療費の方が高いが、それも美坂家では禁句だった。そして栞の部屋は、「娘が生きていた当時そのまま」で保存され、家族が泣く部屋になるはずだったが、本人が生き残ったので、嫁入り道具と一緒に発送しても問題無かった。
「嫌いですっ」
そう言う割には、自分では言えない事をズバズバ言ってくれる姉を見て、頬を手で隠しながら、嬉しそうにしている栞。
「ええ? 「相沢君を入り婿にしたい」ですって? あきれた」
「言ってませんっ」
栞を嫁に出すのは、まだ両親が嫌がったのと、何より名雪と祐一を引き離す事に重点を置き、「祐一入り婿計画」が発動されていた。
「相沢君、今度の日曜、秋子さんも来て貰えるかしら? うちの親も詳しく相談したいらしいから」
すでに親とも
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