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してるんだ?」
しかし、そこは学校の中庭だったので、すぐに教師に見咎められるが…
「まあまあ、これから受験で皆さん大変ですし、今日は美坂さんの妹さんの全快祝いなんです〜」
と言って教師の方を解散させてしまった、これこそが佐祐理のスタンド能力?だった。 別名「議員の娘だから」とも言う。
やがて宴会場と化した中庭では、出来上がった?北川が立ち上がり、こう言った。
「一番、「風の辿り着く場所」 歌いますっ」
「「「おお〜〜」」」
「引っ込め下手くそっ、弁当が腐るっ」
野次にも負けず、歌い続ける北川。
「まあまあ、皆さんも一緒に歌いましょう」
佐祐理に釣られ、周りの何人かが加わり、それは合唱になって行った。
「こ、こんなのっ、グスッ、私、初めてですっ」
屋外で大勢の友達と遊んだ記憶が無かった少女は、こんな賑やかな花見、それも見ず知らずの生徒達に祝福されるのは、初めての経験だった。
「祐一さんっ、私、幸せですっ 生まれて来て 良かったっ」
また祐一の胸に顔を埋め、泣き始める栞。
「ああ、良かったな」
隣には、泣きながら合唱している、器用な姉もいた。
「おい、桜がっ」
「「「「「「「「「「「おおおおおっ!」」」」」」」」」」」
先程まで蕾だった桜のうち、祐一達の周りにある数本だけが一気に満開になって行った。
「まあ、凄いですね〜」
「…桜さん、一緒に歌ってる」
多分、この中の誰かが、「キチェ・サージャリアン?」で、楽しく歌うと植物が成長するらしい。
「わあ、びっくり」
それはきっと、ちょっぴりドジで、おっちょこちょいで、ロングヘアの少女に違いない。
癒された栞と違い、今だ呪縛から開放されない舞、病気の妹を無視していた事に負い目を感じている姉、弟の死から立ち直っていない佐祐理、今もどこかをさまよっている真琴とあゆ、ついでに過眠症?の名雪、多くの悲しみは、まだ癒されていなかった。
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