暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜奪われる未来〜
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て、それが誰かに認められ、その中で死んで朽ちるならまだいい。


しかし死んで誰にも見ても貰えず、どことも知らない土地で、ただむざむざと朽ちて行く、そんな行く末を恐れ始めた。




道具として死ぬ。



確かに、それは貫き通せば立派な死に様かもしれない。
だが、貫いた先にそれがあるかもわからず、「自分」の無いまま終わるという事が、どれだけ恐ろしいかを、彼女らは今、知ったのだ。



「・・・・主は、死と言うものを恐れない」

「乗り越えた結果ではなく、根本的に持っておらんのだ」


「死を・・・・」

「恐れない・・・・?」


「さよう。じゃからこそ、彼は「生きる」と言う事に執着せんのだ」

「・・・・いうなれば・・・・嫌いな食べ物のようなモノ・・・・食べるのは嫌だけど・・・・別に食べることはできる・・・・」

「つまりはいつ死んでもいいのじゃよ、あやつの胸の中ではの。死にたいわけではないが、いざというときは軽く命を投げ捨てる」

「・・・・覚悟も何も・・・・持たないままに・・・・」

「そんな人間は生きてなどおらん。死があるからこそ人間は生きることに必死なのじゃからの。ゴール無きマラソンなぞ、だた日常的に歩いてるにすぎん」

「・・・・だからこそ・・・・主はすでに・・・・死人なのです・・・・」





そう、だからこそ


彼は生きると言う事に素晴らしさや美しさ、輝きを見出し、それを守ろうとしているのだ。
そこまで離れてしまったからこそ、彼は人というのが大好きなのだ。


しかし、なんとその基盤の無残で、残酷なものか。



誰よりも「生」を愛する彼は、誰よりも「生きて」などいないのだ。




「僕達は・・・・」

「お主たちはまだ戻れる。チンク殿をはじめとする数名のナンバーズも、こちら側に投降しとる」

「・・・・・私たちが・・・・・人として・・・・」

「・・・・生きていけます。必ず」




そう言って青龍が強引に締めくくる。

そしてその視線の先には、未だに騒いでいる蒔風たちがいた。



「仮止めでもいい・・・・俺は・・・行くぞ・・・・・」

「待ちなさい!!!」

「うるせぇ!!今さらオレの命に・・・・・」



ガゴッ!!!

叫んで結界から出て行こうとする蒔風に、強烈な手刀が撃ち込まれる。
人型となったザフィーラが、後頭部を打たれて崩れ落ちた蒔風をそのまま抱え、臨時の医務室にまで運んでいく。

「このまま連れていけ。こっちはこっちでさらに客のようだからな」


ザフィーラが上空を見上げ、それにつられて皆がそちらを見る。




その上空の先
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