第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜奪われる未来〜
[9/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
て、それが誰かに認められ、その中で死んで朽ちるならまだいい。
しかし死んで誰にも見ても貰えず、どことも知らない土地で、ただむざむざと朽ちて行く、そんな行く末を恐れ始めた。
道具として死ぬ。
確かに、それは貫き通せば立派な死に様かもしれない。
だが、貫いた先にそれがあるかもわからず、「自分」の無いまま終わるという事が、どれだけ恐ろしいかを、彼女らは今、知ったのだ。
「・・・・主は、死と言うものを恐れない」
「乗り越えた結果ではなく、根本的に持っておらんのだ」
「死を・・・・」
「恐れない・・・・?」
「さよう。じゃからこそ、彼は「生きる」と言う事に執着せんのだ」
「・・・・いうなれば・・・・嫌いな食べ物のようなモノ・・・・食べるのは嫌だけど・・・・別に食べることはできる・・・・」
「つまりはいつ死んでもいいのじゃよ、あやつの胸の中ではの。死にたいわけではないが、いざというときは軽く命を投げ捨てる」
「・・・・覚悟も何も・・・・持たないままに・・・・」
「そんな人間は生きてなどおらん。死があるからこそ人間は生きることに必死なのじゃからの。ゴール無きマラソンなぞ、だた日常的に歩いてるにすぎん」
「・・・・だからこそ・・・・主はすでに・・・・死人なのです・・・・」
そう、だからこそ
彼は生きると言う事に素晴らしさや美しさ、輝きを見出し、それを守ろうとしているのだ。
そこまで離れてしまったからこそ、彼は人というのが大好きなのだ。
しかし、なんとその基盤の無残で、残酷なものか。
誰よりも「生」を愛する彼は、誰よりも「生きて」などいないのだ。
「僕達は・・・・」
「お主たちはまだ戻れる。チンク殿をはじめとする数名のナンバーズも、こちら側に投降しとる」
「・・・・・私たちが・・・・・人として・・・・」
「・・・・生きていけます。必ず」
そう言って青龍が強引に締めくくる。
そしてその視線の先には、未だに騒いでいる蒔風たちがいた。
「仮止めでもいい・・・・俺は・・・行くぞ・・・・・」
「待ちなさい!!!」
「うるせぇ!!今さらオレの命に・・・・・」
ガゴッ!!!
叫んで結界から出て行こうとする蒔風に、強烈な手刀が撃ち込まれる。
人型となったザフィーラが、後頭部を打たれて崩れ落ちた蒔風をそのまま抱え、臨時の医務室にまで運んでいく。
「このまま連れていけ。こっちはこっちでさらに客のようだからな」
ザフィーラが上空を見上げ、それにつられて皆がそちらを見る。
その上空の先
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ