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世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜予言の書〜
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蒔風が言うのは清書されたものではなく、古代ベルカ語で書かれた大元の詩文を読ませろ、というのだ。

「舜君、なんで?」

「前も言った・・・・ああ、十年前だから覚えてないか?俺は言葉には強いんだよ。めぐるから」

その言葉になのはとクロノが思い出す。
たしかに、蒔風には世界をめぐるため、各世界で言葉が違うと不便だから自動翻訳能力がある、と


「そっか!!舜君に読んでもらえば一発だね!!」

「確かにそうだな・・・騎士カリム、読ませてやってはもらえないか?」

事情を知るクロノとなのはがカリムに頼む。
なにがなんだかわからないが、この二人が頼むなら、とカリムがすぐに取り出した。


それを手に取って蒔風が黙読していく。
その間になのはがフェイトやはやてにどういう事か説明していた。


それから数分後、蒔風がダァッ、と椅子の背もたれに寄りかかり、後ろに首を回して頭が痛い時のような顔をして言った。


「だ〜〜〜めだ。大して意味変わらんわ」

そんな蒔風の答えだが、なのは達は当然内容は聞きたい。
そこで蒔風が読んだ感じをそのまま伝えた。

「管理局の古き時代の遺物と果てなき欲を持つ者の思惑が混じり合う
 そしてかつての王の翼が復活するだろう。
 生となる体を死によって変えられた者が蠢き、陸の守護たる塔は崩壊する
 その後、数多の海を駆ける船は墜ち、秩序は形を失う

 ・・・って感じだな」


「ホントにあんまり変わってないね」

「だろ?下手に意味が通じるような言葉になってるから、そこから突っ込んだ情報は入ってこないのよ。だからわかんのはここまでだ。だが、わかる事はいくつかあるな」

そう言って蒔風が立ち上がって指を立てて説明を始める。


「まず、管理局の遺物と果てなき欲望を持つ者。これがなんなのかはわからないが、後者はおそらく、スカリエッティで間違いない。科学者の好奇心は凄いからな。まさしく「果てなき欲望」だ」

「「かつての王」・・・っていうのは?」

「わからんな。「王の翼」もよくわからん。最初は翼人の事かとも思ったが、どうにもそうじゃないらしいし・・・・」

「よ、翼人!?あんな伝説を、信じてるんですか!?」


カリムが驚いて大きな声を出す。
それにびっくりする蒔風だが、クロノの方を見て、何かを目で問いかける。

だがそれに対してクロノは首を横に振ってNOと意思を表した。

それに納得して、蒔風が話を進めた。


「まあそれは置いといて次だ。『生となる体を死によって変えられた者』っつーのはおそらくあの全身タイツ共の事だな。魔法とは違う力を併用していたから、おそらくは・・・・」

「戦闘・・・・機人・・・・・」


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