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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic23-B新暦75年ミッド・プライソン戦役〜Battle Field〜
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†††Sideすずか†††

ドクターは勾留されていたのにいつの間にか脱獄を果たして、シスターズと一緒にプライソンのアジトに乗り込んだ。さすがドクター。そう言ってあげたい。管理局や聖王教会でも探し出せなかったアジトを探し出せたんだから。ドクターが殺害された。でも・・・。

「死んでしまったら、それこそ何も言えないじゃないですか・・・」

さっきから涙が止まらない。本当はもっと大きな声で喚いて泣きたい。だけど今、喪に服すことも出来ない。プライソンが本格的に動き出したから。私だって戦力として出撃する。でも今は、「・・・ウーノさん」達と話し合うべきだって考えた。そういうわけで、はやてちゃんに我が儘を言って、地上本部へと来させてもらった。

「すずか・・・」

エントランスの待合ロビーに、ウーノさん、ドゥーエさん、トーレさん、クアットロさん、チンク、セインは居た。みんな、目を真っ赤に腫らしていて本当に痛ましい。特にドゥーエさんとクアットロさんが酷い。

「あの、ドクターのご遺体は・・・?」

「つい先ほど、本局の医務局へ移送したわ。いつまでもこんな所に寝かせてはおけないもの」

「きちんと弔って差しあげなければな・・・」

私の問いにウーノさんが答えてくれて、トーレさんがそう続けた。ドクターと最後に顔を合わせたかったけど、さすがに本局まで行くのは無理だ。でも「皆さんは、付いていなくても良いんですか?」って思ったから、また訊いてみた。

「ドクターの側に居たいさ、私たちも。だがドクターはそれを良しとしないだろう」

「プライソンを止める為にあたし達は、ドクターだって戦った」

「ここで戦いを辞めることは、ドクターへの裏切り行為だ。だから私たちは、ミッドに残った。戦い続けるために・・・!」

チンクとセインとトーレさんが、腫れた目で私を見て答えてくれた。シスターズは泣き寝入りをするんじゃなくて、ドクターの遺志を継いでこのまま戦うことを決めた。強い、本当に。私が黙っていると、「すずか。ドクターからの遺言です。聴いてくれるかしら?」ウーノさんがそう言った。

「も、もちろんです! ドクターの遺してくれた言葉、聴かせてください!」

「月村すずか。もし自分の身に何かが起こり復帰できないようであれば、あなたを第零技術部の主任に任命したい、と」

「・・・え?」

最初なにを言われたのか解らなかったけど、すぐに浸透して「私が、ですか!?」訊き返した。

「最初で最後の弟子であるあなたに、スカラボと私たちを任せたい、と」

「た、確かに私はドクターの弟子ですけど! 第零技術部を管理できる程の経験も、技術力も、何も無いですし!」

「そこは私たちがしっかりサポートするわ。あなたの判らないことはきちんと教え
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