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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic23-B新暦75年ミッド・プライソン戦役〜Battle Field〜
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うど屋根の部分がこっちに向いているわね。
「今なら・・・!」
8輪の装甲車には兵装が3つある。砲台から伸びる砲塔が1基、車でいう運転席と助手席の窓にあたる所には銃塔があって、そこから伸びた機関銃が2挺。内1挺は横転したことで下敷きになってる。
――縛り断ち――
“クラールヴィント”から伸ばした魔力ワイヤーで、残りの砲塔と機関銃を縛る。しっかりと巻き付いたのを確認して、「えーい!」右腕を勢いよく退く。物理破壊設定限定で使えるこの魔法は、拘束した物(昔は敵の騎士もだったけど)をワイヤーで締め付けて輪切りにするというもの。とは言っても、あまり大きな物は輪切りには出来ないのよね。
「シャマル、狙われているぞ!」
――狼王の鋼鎧・剛――
戦車の砲門が私に向いていたことに、ザフィーラに言われて気が付いた。砲門奥に白い光が生まれた。次の瞬間、砲弾状の砲撃が発射された。でも私と砲弾の間にザフィーラが割って入ってくれて、代わりに直撃を受けた。爆炎と爆風で「きゃあ!」私や、「うわぁぁ!」近くに居た隊員たちが吹き飛ばされてしまった。
「ザフィーラ!」
黒煙に向かって呼び掛けた直後に、黒煙を穿って砲撃が飛んで来た。防御魔法を展開するにはもう手遅れだから、頭を両手で押さえてその場に蹲った。頭上を通り過ぎて行ったのが衝撃波で判り、さらに言えば被っていた帽子が吹き飛ぶのも判った。直後にドォーン!と背後で爆発音が轟いて、悲鳴も次々と上がった。
『まずいぞ、シャマル! 戦車と装甲車の援軍だ!』
晴れ始めた噴煙の中からザフィーラが飛び出して来て、思念通話でそんな最悪な報せをしてくれた。4車線道路の奥、さっきまで相手にしていた戦車の後方に、新たな戦車と装甲車がT型を引き連れて向かって来ていたのが見えた。
「そんな・・・」
心が折れそうになったけど、かぶりを振って身構える。武装隊だって怯まずにT型を始めとして攻撃を与えているわ。機動六課の一員として、ここで逃げるわけにはいかない。そう覚悟を決めて、交戦に入ろうとしたその時・・・
「カッカッカ! よもや質量兵器との戦いとは。幼き日を思い出すのぅ!」
しわがれつつも子供のように弾んだ声が、空高くから聞こえて来た。みんな揃って頭上を仰ぎ見る。空から人が降って来るのが判る。徐々に人影が大きくなっていって、それが誰なのかを思い出すのに数瞬。思い出すのとほぼ同時、その人は最初に戦っていた戦車の上に墜落した。
「んな・・・!」
一体どれだけの重量だったのか。その人が墜落したことで、戦車が大きく潰れてしまった。その人は「うむ。着地も無事に成功! カッカッカ!」笑い声を上げながら地面へと降り立った。そして・・・
「機動六課の八神シャマル先生と、守護獣ザフィーラ
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