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Dies irae~Apocalypsis serpens~(旧:影は黄金の腹心で水銀の親友)
第四話 光と影…いやこの場合は闇か?
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その存在に恐れを抱くかのように、同時に何かを期待するかのように。

「全く、そんなこと言っちゃって、これを見たのが螢ちゃんや僕だったから良かったものの、エレオノーレ殿やゲッツ殿だったら不敬罪で殺されたかもしれないよ」

「このくらい多めに見てくださいよナウヨックスさん。それにハイドリヒ卿は御覧になられているのでしょう?」

瞬間、天が落ちてきた(・・・・・・・)。

「率直なご感想をお尋ねしたくありますね。どうでした?」

『悪くない』

「ええ、人形としては合格でしょう。それと、ラインハルト殿、お久しぶりです」

黒円卓(わたし)に負けぬと。よくぞ吠えた。その魂、敵に値する。そしてナウヨックス、久しいな。カールは元気かね?」

彼らは世間話でもするかのように、いや実際その程度なんだろう。俺も櫻井も重圧に耐え切れず押しつぶされてる。神父ですらそこに立つのがやっとの状況で、ナウヨックスと呼ばれた喫茶店で出会った敵は何てことも無くただ話していた。

「名乗ろう、愛しい我が贄よ。私はラインハルト。聖槍十三騎士団黒円卓第一位、破壊公(ハガル・ヘルツォーク)―――ラインハルト・トリスタン・オイゲン・ハイドリヒ。愛すべからざる(メフィストフェレス)……などと卿の縁者に呪われ(しゅくふく)た、曰く悪魔のような男らしいよ」

「彼が名乗ったのなら僕も名乗らねばならないね。僕はアルフレート・ヘルムート・ナウヨックス。元ナチス・ドイツ|親衛隊(SS)少佐。ラインハルト殿の腹心にして影―――もっともこの名も偽名に過ぎないが」

光と影。形容するならそれ以外に当て嵌まることのないであろう表現。そしてマリィが光であるラインハルトを目にして恐怖を感じていることが分かる。そして俺とマリィは同時に呟く。

「「こわい……」」

ならばどうする?マリィがこわいと感じ俺にもその感情が伝播する。恐怖を感じた人間がすることは大別すれば二つしかない。

「逃げるか、あいつを…」

この恐怖の根源を…

『一刀のもとに断てばよい』

同じ獣でも先の666とは違う。本物の獣であるラインハルトの重圧に立ち向かい構えそして討つ。そう判断し動こうと構えた直後、

「調子に乗るな、人形。暴走して作り変えたところで(・・・・・・・・・)、脱皮した所(・・・・・・・)で今のお前がライニに歯向かうなんておこがましい。いずれ超えようとも今から死に逝くな、お前はあくまであいつの(・・・・)の人形でその娘(・・・)の玩具なんだから」

踏み抜かれる。地面に這い蹲らされる。影が俺の体を貫いて縫い付けられる。邪魔だ、今のコイツじゃ俺に勝てない。縫い付けられてるのはあくまで唯の影だ。かき消せる。
今ラインハルトを斃さねば次の機会が訪れない。先ほどま
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