提督はBarにいる×プレリュード編・その1
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ベースはこれで出来るので、具材を変えればバリエーション豊かなマフィンが楽しめる。そんなマフィンを楽しみつつ、阿賀野は3時のお茶を楽しんでいる訳だ。俺に仕事をさせながら。
「今の阿賀野の状態を休憩中と言わんで何と言うんだろうなぁ?えぇ?」
「て、提督さん顔がコワイよ?ほほほ、ほら、紅茶でも飲んでリラックスして?」
「OK!」
「あいたぁ!」
ゴン。返事は拳骨でしておいた。……さて、残った仕事は阿賀野に任せて、俺も休憩するとしよう。次にもてなす提督のもてなし方を考えながら。
そして件の帆波大佐がやって来る日、一応晩餐会のような形という事で、こちらの仕事終わりに合わせて訪れる事になっていた。
「お、来たか」
どうやらブルネイの一般の空港から送迎されて来たらしい。黒塗りの高級車から降りてきた2人が、今宵のゲストらしい。
「どうも、本日はお招き頂き……」
「あ〜、ヤメヤメ。んな堅っ苦しい挨拶はいらんよ。階級章と制服に縛られてたんじゃ、折角の飯が不味くなるからな」
そう、ウチの鎮守府への視察ならともかく、今日は晩酌の為に来ただけだ。客に気を遣われる様じゃあその店は終わりだと、個人的に思う。あくまでももてなす店主ともてなされる客。こういう時くらいはその関係性でいたい。
「は、はぁ……」
多少戸惑い気味だが、基本的には素直なタイプ。ただちょっと陰が見え隠れする……第一印象はそんな所か。随伴は秘書艦である叢雲。こっちも歴戦の風格漂ういい面構えだ。
「ま、玄関で立ち話もナンだ。とっとと移動しよう」
そう言って帆波大佐を先に歩かせつつ、さりげなく頸椎の辺りを確認。そこには報告書通り、攻〇殻機動隊とかマ〇リックスに出てきそうな、ヘッドフォンを小さくしたような物が装着されているのがチラリと見える。
『成る程、こいつが……』
気付かれないように目を細めた。ウチの青葉に調べ上げさせた情報で、知ってはいたが実際に見ると違和感を覚えるモンだ。
「いや〜、出来る事なら明るい内から視察したかったんですが、ウチの秘書艦が離してくれなかったもので」
「はぁ!?何勝手な事言ってんのよ!アンタが仕事を溜め込んでいるのが悪いんでしょ!」
目の前では夫婦漫才かな?と思える程に仲の良いやり取りが繰り広げられている。
「視察なら、ウチはいつでも大歓迎だ。結構要請は多いしな」
ウチは設立の経緯から、かなり注目度が高いらしい。まぁ、『同一艦娘の量産化』なんて人権やら倫理観をガン無視してそうな物を研究していた場所柄、技術者やらそういう関係者からの視察は多い。
「いやいや、出来たら貴方の『腕前』が見たいんですよ、金城提督」
そう言って振り向いた帆
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