御使いのいる家 ぱ〜と6
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不思議なことに――ミツルのいるこの世界には異世界からの来訪者が多い。
その先では本来交わるはずのなかった人々が交わることもあれば、再会を果たす者もいる。
今宵、とある居酒屋で3人のコスプレ人間的な何かが再会を果たしていた。
「我等イディクスの幹部が再び一同に会するとはなんと目立たいことか!」
「それもめでたいけどさぁ、むしろアタシらが肩並べてお酒飲んでるって状況がおかしくない?」
「まぁ良いではないか。以前はそれどころではなかったからな」
彼らは上から順にうっかりのイスペイル、なんやかんやで優しいヴェリニー、そして本来なら誰かに憑りつかないとよくわかんない混沌の塊になってしまうという説のあるガズムという。そして彼らは「イディクス」の幹部だったという経歴がある。
イディクス――それは2000年前によく分からん思念体が爆発四散し、どっこい生きてた思念体が世界に散らばった自分の欠片を集めて復活するために創り出した組織である。割と幹部同士の仲は良く、どこぞの出現=宇宙滅亡なトンデモ存在とは似ても似つかないくらい威厳がないことでも有名だ。
なお、その組織は地球人と異星人の連合的な部隊に潰されて現在は存在しない。
これもまた諸行無常。一応沢山の惑星を滅ぼした凄い組織なのだが、もう誰もそんなこと覚えていないしこっちの世界だと「中学時代に考えたオリジナル小説ですか?」と鼻で笑われるレベルの話だ。
「しかしイスペイル、あんた随分見た目スッキリしたわね?前はメカメカしかったのに急に人間みたいなボディになってどうしたの?ライ〇ップ?」
「せんわ!というかラ〇ザップで無機物が収縮するかッ!ブライシンクロンシステムのちょっとした応用なら出来るかもしれないかなッ!」
「というかもうそのヘルメットがなかったらイスペイルかどうか判別がつかんぞ」
「いや声で分かれ!2000年一緒に仕事してきただろッ!!」
もともとのイスペイルはザ・メカ怪人といった感じにゴテゴテのメカメカだったのだが、現在のイスペイルは顔だけゴテメカヘルメットを被って他は建築業やってそうなマッチョ野郎になっている。イスペイルは思念体に生み出された下位思念体でありその中核は研究者などインテリ連中の負の感情の筈なのだが、見事に肉体がキャラ付けと逆行していた。
「で、結局なんでよ?」
「実はこの体、シエロってオッサンに限りなく人間に近い形に改造されたんだよ……あれは今から数年前だったかな……」
連合的な部隊の空気が読めない男に倒されて意識を失ったイスペイルは、気が付けば多元世界なる場所にいたらしい。そこで今にも完全に壊れそうなところを『ビーター・サービス』のシエロという暑苦しいオッサンに拾われたという。
そこでイスペイルは意識をアンドロイド
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