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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
通りすがり
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らばこうはならないだろうが、怒りを感じればその分一方の魔力が高まり、均衡が崩れる。そうなれば弱まった方の魔力がバランスを保とうと無理にエネルギーを増幅させ、体に大きな付加がかかる。今まではそれでも保てるほどの時間しか経っていなかったのだろうが、今回は遊びすぎたんだろうな」

動けない俺に剣先を向け、狙いを定める剣士。

「力を得たがばかりにそれに頼りすぎた、貴様の負けだ」

その一言を最後に体を貫かれた俺は、意識を失った。
















シェリアside

村の中心部で倒れているあたしたち。それに対し敵は二人とも健在で、息一つ乱れることなく立っている。

「なんだ、こっちは随分緩かったんだな」
「ちぇっ、てっきりカラスがボコボコにされるかと楽しみにしてたのに」

シリルに無惨にやられていたはずの男もあたしたちじゃ歯が立たなくて、ほとんど攻撃をぶつけることができずにやられてしまった。こうなったらもう、頼りはシリルしかいないのかな・・・

「ローレ、カラス、こっちも終わったぞ」

唯一の希望に託すしかないのかと思っていると、先ほどシリルの方へと向かった女性が帰ってくる。体から大量の血を流した、少年を捕まえて。

「シリル?」
「ウソッ・・・」

ピクリとも動かない少年を見て全員の顔が青ざめる。彼を持ってきた女性は少年をこちらに投げ捨てる。

「シリル!!」
「シリル先輩!!」

大慌てで彼の周りに集まるみんな。彼は辛うじて息があるけど、このまま放っておいたら間違いなく死んでしまうほど弱っていた。

「すぐに治癒を・・・あ・・・」
「ウェンディ!!」

彼を治そうと治癒の魔法を発動しようとするウェンディ。でも、すでに彼女も限界を迎えており、フラッとして倒れそうになる。

「ダメよ!!あんたがもたないわ!!」
「でも・・・」

大切な人を助けたい。でも、それをすると彼女が危険にさらされてしまう。どうすることもできない無力さに、悔しさに震える。

「そんなに震えなくても大丈夫」

消えそうになっている仲間の命の灯火。それに責任を感じていたあたしの背後から声が聞こえたと同時に、首を捕まれ持ち上げられる。

「あなたたちもどうせ死んじゃうんだもん」
「「シェリア(さん)!!」

ショートヘアの女性が顔が向き合うあたしを掴む。抵抗しようにも体に力が入らない・・・

「ごめんね・・・ウェンディ・・・みんな・・・」
「え・・・」

首を掴む手に少しずつ力が入ってくるのがわかる。このままあたしはきっと死んじゃう。でも、その前に伝えておかないと。

「あたしが意地張ってこんな依頼を受けちゃったせいで・・・こんなことになっちゃっ
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