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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第79話:お・も・て・な・し
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こちらの可憐な女性はユニさんと言うのか……キレイだ。

「迎賓室?」
「はい。この度のホザック王国大使方のご来訪を機に、グランバニア城内に迎賓室を設けました。我が国が誇る宮廷画家等の力作が展示されている部屋にございます」

「なるほど……ではユニ、そちらまで案内をお願いします」
「はい。こちらへどうぞ」
グランバニアが誇る宮廷画家の作品があるとは……さぞかし素晴らしい作品なのだろうな。

「ギルバート殿下……」
私がグランバニアの芸術に期待を膨らませていると、正面を見据えたままのティミー殿下が私にだけ聞こえる声で話しかけてきた。

「先程のリュカ王と宰相の遣り取りですが、余り額面通りに見ない方が良いですよ……殿下の随行員方はリュケイロムを見下してますけど……」
き、聞かれてたのか!? やはりあの場で叱るべきだった……

「そ、そんな事は……「言い訳しなくて大丈夫です。あの遣り取りを見てグランバニアに畏怖の念を持つ者は皆無ですからね」
その通りだが客として招かれた者として、先程の態度は問題だろうに……

「リュケイロムも宰相も、皆様方の意識を操る為に先程のような茶番を演じてるのです。これから国家として交渉をする相手……それがあの様な間抜けだと思えば、皆様方も気を抜いた態度で応じるでしょうからね。ですが次に陛下が現れる時は、威厳に満ち溢れた大国の王者に様変わりしてるはずです。今の内に気持ちを切り替えておかねば、その威圧感に何も言えなくなりますよ(笑)」

そ、そんな事が……
し、しかし……ティミー殿下の忠告は聞くべきだろう。
私はグランバニアと友好的な関係を築いて、我が国の奴隷制度に終焉を与えたいのだから。

ギルバードSIDE END




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