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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第79話:お・も・て・な・し
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ないの?」
「リュカさんとラングじゃ規格外レベルが違いすぎるよ。耐性が付いていても役になんか立たない」
確かにラングストンも大概だが、リュケイロム陛下もかなりのモノだ。
「陛下も宰相閣下も、国賓の前である事を意識して下さい」
「そ、その通りですね殿下……失礼致しました」
「え? 僕は意識してたけど……何か問題でも?」
ティミー殿下の厳しい一言にウルフ宰相は頭を下げたが、リュケイロム陛下は気にした様子を見せない。と言うよりも、我々に対する対応は問題ないと思って居るみたいだ。
どういう人なんだ、この方は!?
「陛下……黙ってましょう。もう公式の場なんですよ」
「あら吃驚。公式の場だと王様は
黙
(
だんま
)
りの方が良いの?」
「ほら……グランバニア城に到着しました。世間一般の王様らしくして下さい」
「世間一般の王様……? 威張り散らすって事?」
あまりの出来事に戸惑っていたが、気が付けば既にグランバニア城に到着していた。
未だに国王陛下とウルフ宰相は言い合いをしてるが、我等一同も馬車から降ろされグランバニア城の入り口へと
誘
(
いざな
)
われる。
「レクルト……悪いけどパトリシアと馬車を戻しておいてくれ」
「はっ……了解しました宰相閣下!」
あの綺麗な馬はパトリシアと言うのか……そんな感想を胸に白馬に視線を向けてると、私の随行員からの感想が聞こえてきた。
「あれが国王だと……この国に攻め込んでも容易く征服出来そうだな」
「全くだ……自ら下郎の如く城下に出てきて、買い物も碌に出来ないのではな」
父上から使わされた随行員4名が、グランバニアの方々には聞こえないような声で話してる。
正直この場で言うべきではないと叱り飛ばしたいのだが、私も同じ感想を持ってしまい何も言えないで居る……
それにティミー殿下が、国王陛下とウルフ宰相を先に城内へ行かせ、我等を先導しようと私の下に近付いてきたので、笑顔を取り繕って対応するしかなかった。
「ではギルバート殿下……皆様を城内に案内したいと思います」
「は、はい。宜しくお願いします」
(グランバニア城)
暫くティミー殿下に従いグランバニア城内を歩いていると、身形の綺麗な女性が1人……我々の側へと近付いてきた。どうやらティミー殿下を含め我々を目的の場所まで案内する役目を担った者の様だ……何処かの貴族令嬢であろうか?
「ティミー殿下お帰りなさいませ。そしてギルバート殿下及びホザック王国の方々、ようこそ追いで下さいました。我がグランバニアは皆様のご来訪を歓迎致します」
「これはご丁寧にありがとうございます」
「ユニ、ギルバート殿下方をどちらにお連れすれば良いでしょうか?」
「はい殿下。皆様方を迎賓室へと案内するように仰せつかってます
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