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ソードアート・オンライン 結城家の次男は両手剣使いで恋人は黒の剣士
絆の始まり
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(名前は・・・・・・アガサって言うのか)

アガサの背中を母親は右手で優しく(さす)り、傍らに腰掛け口を開いた。

「アガサ。ほら、旅の剣士様が森から薬を取ってきてくださったのよ。これを飲めばきっと良くなるわ」

「・・・・・・うん」

左手に持っていたカップをアガサに握らせた。アガサは可愛らしい声で頷くと、カップを小さい両手で支え、こく、こくと飲んでいった。
パアッと黄金の光が降り注ぎ、顔色が良くなるも、すぐに起き上がることはなかった。気のせいかカップを下ろしたアガサの頬は、ほんの少しだけ赤みを増しているように見えた。
空になったカップを母親に返したアガサは、立ち尽くしていると俺とキリトをまた見て、にっこりと微笑んだ。唇が動き、やや舌足らずな言葉が、ささやかに零れた。


「ありがとう、お兄ちゃん、お姉ちゃん」

「「・・・・・・・・・・あ・・・・・・・・・・」」

何も答えることはできず、俺とキリトはそんな声だけを漏らし、俺は両目を見開き昔のことを思い出した。



そう、あれは10年前のことだ・・・・俺の姉、結城明日奈が39度以上の風邪を引いて寝込んだ。その時間は親父と御袋は相変わらず仕事で帰ってこず、その頃の兄の浩一郎兄さんも生徒会に入っており生徒会の仕事で帰りが遅くなった。お手伝いさんも買い物にいってしまい、結局のところ俺が姉貴を看病することとなった。

正直言って面倒だという気分もあったが、姉貴を放って遊びに行くわけにもいかず、俺は姉の看病をすると決め、姉貴の顔の汗を拭いたり、額に乗せられているタオルも取り替えたりしていた。

そうやって看病していると、いきなり姉貴が温かい飲み物が飲みたい、それとお腹が減ったと言い出した。

仕方なく俺はお手伝いさんに電話をした。親父と御袋は仕事中のため出ないと確信したからだ。お粥の作り方と温かい飲み物はなにが良いかをメモした。お手伝いさんは自分がやりますので良いですと言ったが、姉貴が食べたいと言ったため俺が作ると言って、俺はすぐに作業に入った。

始めてやるため、俺は米をぶちまけたり水を溢れさせたり、飲み物を作るのに指から少量の血を流したりもした。
色々と試行錯誤を繰り返しながら、俺は何とか水分多めのお粥と飲み物は少し生姜を入れすぎた生姜湯が出来上がり、姉貴の部屋まで持っていった。

持っていくと、姉貴は驚きと喜びの表情を見せるも、俺が作ったお粥を食べた。しかし食べてみると姉貴の顔は微妙な顔になるも「おいしい」と笑顔で言いながらもくもくとお粥を食べた。お粥を食べ終われば生姜湯を飲むもこれも微妙な顔になったが、一気に飲み干して「ありがとう」とお礼を言ってくれた。
その言葉と笑顔に俺は体がむず痒くなり、次はもっと美味しく作ろうと決めた。大方こ
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