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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第九十八話 蛍光その八

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「注意しないといけないのよ」
「メキシコも大変ね」
「全部が全部そうじゃないけれどね」
「注意はしないといけないのね」
「そうなのよ、だからツアーで行ったの」
「多いと相手も近寄らないから」
「そうしたのよ」
 それでピラミッドで蛍を観たというのだ。
「そうしたの」
「幻想的な場面を観ることも大変ね」
「そうよ」
 実際にという返事だった。
「これがね」
「そんな連中いなくなればいいのにね」
「そう思うわ」
 実際にとだ、モンセラさんはラブポーンさんに答えた。
「心からね」
「やっぱりそうよね」
「麻薬なんてね」
 これ自体にもだ、モンセラさんは忌々しげに言った。
「いらないわよ」
「そうよね、タイでもあるけれど」
「売ってるの」
「あんなの碌なものじゃないわよ」
 それこそというのだ。
「もうね」
「やったらね」
「それで身体ボロボロになるじゃない」
「そうした人見てきたのね」
「親戚じゃないけれど」
 それでもというのだ。
「知り合いにいたのよ」
「麻薬やってた人が」
「大麻ね」
 それをというのだ。
「それでもう今じゃ廃人よ」
「うわ、そうなったの」
「ボロボロになって」
「実際になのね」
「身体もそうで」
 そしてとだ、ラブポーンさんは、モンセラさんにさらに話した。
「心もね」
「廃人になったのね」
「そうよ、日本じゃ覚醒剤よね」
「それが有名みたいね」
「そんなのに手を出したら」
「やっぱり同じよね」
「何か種類によって色々違うけれど」
 どうも麻薬によって強弱とか効果があるらしい、アッパー系とかダウン系とかあって覚醒剤はアッパー系らしい。とはいっても僕は聞いただけだ。あんなものをやる人の気が本当に知れない。親父もああしたものには手を出さない。
「結局はやってたらね」
「廃人よね」
「そうなるからね」
 その行き着く先はというのだ。
「気が知れないわ」
「手を出す人のね」
「あんなの売って大儲けする奴なんて」
 メキシコで問題になっている密売組織だ、何でも私設軍隊みたいなものを持っていたりしてとんでもないことになっているらしい。
「極悪人よ」
「全く以てそうよね」
 二人でそんな話をしていた、そして僕もそう思った
 けれど麻薬よりもだ、モンセラさんは今はやっぱりこっちだった。自分達の周りを飛ぶ蛍達を見ながら言った。
「この蛍達を見てるとピラミッドのこと以外にもね」
「他にも思い出したりするの」
「ええ、お祖母ちゃんの村に行った時もね」
「蛍が飛んでたのね」
「近くに川があって」
 それでというのだ。
「蛍達が飛んでたの」
「そうなの、まあタイでもね」 
 ラブポーンさんもお国のことを話した。
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