暁 ~小説投稿サイト~
フリージングFINALアンリミテッド
UNLIMITED04――初戦――
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瞬で敗北し、経験不足のパンドラでも僅かな勝機を得ることができる。
全GGG(ゼネティックス)三学年までが経験できるモードはここまでである。

四つ目は、EXTRA HURD MOHD(ノヴァクラッシュ想定モード)
過去に人類が遭遇した異次元体の大規模襲来、ノヴァクラッシュをMG(マスターグレート)レベルで完全再現を可能とするゼネティックスの最上級訓練モード。
物理ダメージに制限が無い為、重傷者を大量に出すのがこのモード唯一の欠点である。
フリージングレベルの強化、ノヴァの大連続討伐といった難易度の高い課題まで用意されている。
このモードを受けられるのは、シュバリエ予備軍である四年生のみである。

「さすが、人類最新のテクノロジーですね。これを作った人は天才ですよ」

一通りの説明を受けた凱は、ほぉーと感涙の息を吐いた。

「訓練は何時ですか?」

「13:30から開始の予定です」

「宜しければ、俺も見学してもいいですか?」

「ええ、構いませんよ。むしろ獅子王先生なら大歓迎です」

「ありがとうございます!何分まだ俺はノヴァに対しては勉強不足でして……」

恥ずかしそうに右頬をポリポリと掻く凱。その表情は若干赤らめていた。
エリズに一回施設を見せてもらったことがあるが、他の施設を回る時間が削られるため長時間は滞在できなかった。
ノヴァの戦闘を目前で把握できる。
この次元の生命体の天敵である異次元体。
人類はこの定められた運命に対し、抗う手段を手に入れた。
この訓練施設であるシミュレート施設もその一つである。
未だノヴァを見た事のない凱にとっては、この見学は非常に大きな意味を持つ。

「私の授業をぜひ見学していってくださいね。獅子王先生」

「ええ、明日は宜しくお願いします。」

教官はシミュレートシステムのシャットダウンを行い、それからルームの戸締りを確認する。

 それから二人は、明日と言う日を楽しみにしていた。

(あっそういえば、もう一つ難易度があったように見えけど俺の見間違いか)

そして、訓練日の当日がやってきた。
凱の授業は午前中で終了した為、時間を少し持て余していた。
一般教員や訓練教官が集うイーストGGGの教務室に、凱は佇んでいた。

「あら、凱。今日はやけに機嫌が良さそうね」

ぬっと人の雰囲気を感じ、凱は困惑した。
こんな気配を消しては突然現れる悪趣味な人はあの人しかいない、と凱は即座に振り返る。

「コーヒーはいかがですか?獅子王センセ♪」

「心臓に悪いから気配を消して近づくのは勘弁してくださいよ、エリズ先生」

「へーい」

それから凱とエリズはゆったりとコーヒーを味わう。

(命の入れてくれたコーヒーにそっくりだな
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