暁 〜小説投稿サイト〜
フリージングFINALアンリミテッド
UNLIMITED04――初戦――
[4/15]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ス(旧Gアイランドシティ跡地)』





「久しぶりだな……イーストゼネティックス」

軍用ヘリで移動している三人の行き先は、今の時代にとって日本の砦となる特別施設。
その名はゼネティックス――遺伝子を意味するその言葉は、緑の星で遺伝子を意味するジェネシックの言葉を、遊び心から取ったのだろうか?もしそうなら、三重連太陽系の超勇者黙示録を知っていることとなる。この仮説が本節だとすると、アオイ博士の心底知れない器容がうかがえる。ともかく――
聖痕に適合する女性達を、人類防衛という方向へ導く為に創設された育成機関。それは東京湾人工埋立地に……早い話がGアイランドシティのあった場所をそのまま流用した人工島だ。
到着手段としては、60年前と同様のモノレール。さらに最短時間の空路によるエアレール、陸路のような障害物を迂回する海路のシーレール。海底トンネルもある整備振る舞いだ。
そんなコンクリートや鉄鋼的な人工世界なのにも関わらず、自然に満ち溢れた美観と調和している。多くのビルや観光施設が立ち並ぶというのに、太陽との両立を果たした理想都市とも言えよう。
現代の人たちは、その人類の希望を、その種を育てる施設をこう呼んでいた。聖戦士(パンドラ)を育てる聖域(サンクチュアリ)と――
やがて軍用ヘリは、その理想都市の一角に、白亜の建物の屋上ヘリポートへ降り立つ。

「久しぶりね。獅子王凱」

「あれ、エリズ先生、もう来ていたんですか?」

ヘリの風圧で乱れる髪を抑えながら深い緑の髪の女性は再会の挨拶をした。
エリズ=シュミッツ。ゼネティックス名誉組(ナンバーズ)の一人にして、第8次ノヴァクラッシュ(エイティス・ノヴァクラッシュ)で活躍したパンドラにして、世界有数のパンドラ校医である。現在は退役し、ウエストゼネティックスの保健医として責務していたが、その学園長、シスター=マーガレットがアオイ博士の極秘要請を受けてエリズを派遣したのだった。
聖痕とGストーンの性質は同じわけはないが、今凱の治療を任せられる地球上の人間は、聖痕医学に最も通ずる彼女しかいない。

(……確かに雷牙おじさんの言う通り、エヴォリュダーの肉体で生きていく事は、ある意味じゃサイボーグ時代よりきついかもしれないな)

以前、神秘の肉体の命名者の一人である、自分の叔父の言葉を凱は思い出す。
あの時代……まだGGGメンバー健在時は信頼できる仲間達に恵まれていたが、Gストーンの代わりに聖痕という得体の知れないものが社会的要素(ソーシャル)を占めている。その凱の悩みを察したのか、アオイ博士も今後の未来を見据えて、『だからこそ、獅子王凱の存在は秘匿しなければならない。訪れる次元空間の革命』に備える為に。
これからエリズ先生に寄り掛かる負担を考えると、凱としても少し申
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ