UNLIMITED04――初戦――
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た。『君たちはもう大丈夫だ』と――
人智を越えたノヴァの攻撃にも関わらず、直立不動で受け止めていた獅子王凱の姿があった。
この戦い、最後まで勇気を捨てなかった……パンドラ達の勝ちだ!
◇◇◇◇◇
救援に駆け付ける為、膨大な時間を有してしまったのは、認めざるを得ない。
仮想ノヴァの暴走に合わせ、緊急停止プログラムのクラッキングや外部からのシャットアウト、随分と手の込んだトラップが、皆を死地へと追いやった。
見学通路の透過性ガラスから覗き込んでいた凱は、すぐさま演習の異常に気付き、何とか戦闘スペースへの侵入を果たそうとした。しかし、プログラム自体がかき乱されている以上、通常の侵入方法ではとても救援できない。
そこで凱はエヴォリュダーとしての力を使った。訓練制御室では辿りつくのに時間をかけてしまうので、その場でハッキングを仕掛けたのだ。自分の細胞を一つの端末とみなし、ゼネティックスの施設にアクセスした。
「……セキュリティ突破!アクセス開始!」
ここからが勝負だ。プログラムの中枢へ接近するにつれ、凱の意識という異物を排除しようと、バスタープログラムが襲い掛かる。
この感じには覚えがある。かつて、エヴォリュダーとして新生した時、ガオガイガーをハッキングして強奪しようとした『ギガデスク・ドゥ』と『GGGクーデター』の時と同じだ。
ただ、脅威はあの時と比べて軽易だった。訓練プログラムの系統を乗っ取った凱は、すぐさまゲートを開き、キャシー達の所へ駆けつけたのだ。このハッキング能力で仮想ノヴァまでデリートできれば文句なかったが――あまりの膨大なデータ量の為、消去するには至らなかった。そもそも、ここまで暴走したプログラムにエヴォリュダーの力を加えて事態が悪化したら、それこそ目もあてられない。
そして、イークイップの号令と共に黄金の部位を纏って、勇者は舞い降りたのだ。
プロテクトシェードという聖なる盾で、子どもたちを庇いながら――
「これが……異次元体ノヴァか。仮想ボディとはいえ、ゾンダーのような嫌悪感さえ覚えるな」
凱とて、ノヴァの戦闘パターンはよくわからない。何しろ、仮想とはいえ初めて対峙する異次元体なのだ。
ならば!!――
凱は受け止めていたプロテクトシェードを緩め、右の手の甲でノヴァの触手へとあてがい、地面を踏みしめてGパワーを隆起させる!
「――むん!!!」
瞬間、耳をつんざくような轟音と共に、ノヴァの触手はおろか、その巨体を遥か後方へすっ飛ばした!
ブロウクンエネルギーを瞬間的に暴発させた凱の一撃だ。ノヴァにとって文字通り、まるで亀が甲羅をひっくり返されたかのような状態になった。激しい土煙を上げて仮想ノヴァは倒れる。
訓練場の大気が一
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