UNLIMITED04――初戦――
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の惨状はノヴァクラッシュと断定してもらいたい。
彼女たちの奮戦、それをあざ笑うかのようなノヴァの攻撃。それでもキャシーは何度も心を奮い立たせ、ボルトウエポンをふるい続けていた。
大気のうなるような触手の攻撃にキャシーは異常接近を繰り返しつつ、コアへ突貫する。しかし――
「……あ!」
キャシーの身体から聖痕の供給が途絶えた。力が尽きたのだ。同時にボルトテクスチャーの質量が消失。だが、ノヴァはパンドラの戦装束が解けたことなどお構いない。頭上を覆いつくす軌道で、鋭利な触手が急接近。
「――――あ!?」
ネナとジュンはキャシーの前に躍り出た。失われたキャシーのボルトテクスチャーの代わり……つまり『身代わり』として。
しかし、脆弱な人間の身体など、所詮『盾』にすらならない。たった一撃だけで皆は吹き飛ばされる。
「フリージング!!」
恭一のフリージングがかろうじて、仮想ノヴァの攻撃を緩和する!彼の補助がなければ、この惨事は大惨事になっていただろう。だが、皆は気づく。所詮は自分たちのしていることはただの、悪あがきに過ぎないことを――
「……最後まで……あきらめちゃ……」
リミッター、恭一はよろめきながらも、立ち上がる。受けた損傷は計り知れないのに、どこからそんな力が沸いてくるのか?
「キャシー先輩と洗礼を結べて……これからだっていうのに……まだ!諦めたくない!こんなところで!終われません!!」
パンドラを庇うようにして歩みを止めないこの人は……自分に告白してくれた……初めてできた運命の人だ。
リミッターはパンドラと違い、戦闘力は皆無に等しい。フリージングという能力を覗けば、普通の人間となんら変わらないのだ。
なのに、今、恭一は最前線に立とうとしている。その行動は、失せかけていた勇気を取り戻してくれた。
「く……」
とはいえ、仮想ノヴァは攻撃の手を緩めるつもりはない。プログラムに過ぎないオブジェクトは、明確な殺意を以てシステムとしての行動を全うしようとしているに過ぎない。
――!!!!!!――
誰もが、目をつむる。
最期まで足掻くことを話ずれずに、頑なに握りこぶしをつくる。
迫りくるノヴァの攻撃。人間を切り刻む爪の数々。
――プロテクトシェェェェェェド!!――
「いいぜ!恭一!それでこそ勇者だ!」
皆は目をゆっくりと開いていく。目の前に、黄金の鎧を着た青年の背中が見えていた。
それは……壮大なる草原のように広く――
それは……母なる大地のように暖かく――
それは……勇者の大いなる背中だった――
言葉でなく行動で、青年は教えてくれ
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