UNLIMITED04――初戦――
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開する。英雄カズハの聖痕を与えられたパンドラのみが纏う事を許される、聖戦士の鎧。聖痕出力に伴う暴走を抑制するためのプログラムリングが、四肢に空間生成される。GGGの遺産、ガオファイガーのプログラムリングと、サイボーグガイ、ルネ=カーディフ=獅子王のハイパーモードの技術を引き継いで、聖痕技術で模倣したものだ。勇者王時代から受けつがれた技術は、敵の攻撃を防ぐという形で、確かにパンドラ達の延命へと貢献できていた。
「ちょっと!キャシー!一人で頑張ろうとしないでよ!」
「いくら『神速』でも、一人じゃ勝てないよ!」
「ネナちゃん!?ジュン!?」
心の親友からの指摘に、緑の髪の少女は動揺を露わにした。
「パンドラモードがいくら安全性を改良させたからといっても、キャシーの身にリスクが伴うのは駄目だよ!絶対!」
事実、パンドラモードは戦闘力向上を見込めるが、戦闘可能時間はハイパーモードと同じ3分しかもたない。それ以上持続させると、聖痕浸食が活性化してしまい、キャシーの身体を飲み込んでしまうだろう。
「キャシー先輩が戦っているのに!僕だけ逃げるわけにはいきませんよ!」
「恭一君!?」
すぐそこに、相方のリミッターもいた。
皆がみんな、キャシーを逃さないよう見つめる。いかに神速といえど、揺らぎない意志を秘めた瞳からは逃れようもない。
(……何を一人で背負いこもうとしていたんだろう?私)
心の何処かで、キャシーは『私がみんなを守らなくては』と思っていた。
『英痕』・『天才』・『神速』・『世界最強』・『学年1位』そんな二つ名が、キャシーを自然と責任感という糸でからめとっていた。だが、それはとんだ思い違いだった。ネナやジュンだって、共に肩をならべて戦うパンドラではないか。何より、この恭一という少年こそ、キャシーにとって運命共同体のはずだ。むしろ、頼らないことが親友と相方に対する裏切り行為ではないのか?と――
すると3人は――
「ですが、フリージングは思ったより軽いですね。僕がフリージングで先輩方の活動領域を確保します!」
恭一の宣言に、ネナとジュンはコクリとうなずく。
「デコイはあたしでストライカーはジュン!フィニッシャーは当然キャシーで決まりね!うまく仮想ノヴァを倒せれば、このプログラムは停止してくれるはず!」
ボルトウエポンの特性を最大に生かすには、それぞれのパンドラに適したポジションが必要だ。
キャシーにはありがたかった。もしかしたら、ネナのポジションはオールラウンダーがふさわしいのではないかと、思うくらいに――
ついに、仮想ノヴァとの再戦が始まった。
◇◇◇◇◇
たかが仮想。されど仮想。もし、シュバリエの人間が居合わせていれば、今
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