UNLIMITED04――初戦――
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リフリージング)が働かないなんて……システムが暴走したとしか思えない!まるで『限りなくオリジナルのノヴァ』に近いステータスをもっているような……」
信じられない。その言葉が真実を示すならば、今目の前に起きているのは紛れもない『異次元体襲撃』
キャシーはそれ以上、教官の言葉を聞くのを止める。彼女も自分と同じで、事態を受け入れるには時間を有するだろう。だが、驚き戸惑うよりも、自分がいま何をすべきか、懸命に捜索する。
「ネナちゃん!ジュン!私が時間を稼ぐわ!みんなと一緒に避難して!恭一はフリージングで援護をお願い!」
「ちょっと待ちなよ!キャシー!」
「了解!キャシー先輩!!」
応援のパンドラか、シュバリエの精鋭が到着するまで時間稼ぎをするしかない。そう判断したキャシーは、『脊髄』に意識を集中させて、聖痕出力を高める。
「……トリプルアクセル!」
発動したのは3重加速。急激な加速度に平然と耐えながら、まっすぐ仮想ノヴァの核へ突撃。命中するかと思われた。しかし――
「固い!?」
キャシーは息を呑んだ。彼女の得物『ファルシオン』が、ノヴァへ命中する瞬間に外殻が強化されて、キャシーのボルトウエポンが四散したからだ。緑の髪の少女は息を呑む。
だが、仮想ノヴァはそんな彼女の都合などお構いなし。既にノヴァの攻撃目標はキャシーに狙いを定めていた。仮想ノヴァの全身から鋭利な物体が無数に浮き出ている。一気にパンドラの群れを殲滅しようとするノヴァの予備動作だ。
「このままでは……やられない!」
対するキャシーも『イーストの神速』の意地にかけて、目の前の運命に抗う。
その心の奥底で……怖い、と感じている。
イーストゼネティックスという施設だというのに、ここで起きているのは紛れもないノヴァクラッシュだとさえ、思えてしまう。
――これが……実戦……――
唇が震える。瞳がぶれる。ワールドランカーの二つ名で抑えてきた恐怖が、明確な仕草となってキャシーに現れる。
――!!!!!!!!!!!!!!!――
突如、仮想ノヴァの奇声が反響する。それは、パンドラ達にとって死の宣告のようなものであった。
「――――――――!!!!」
同時に、パンドラ達も奇声を上げた。目の前の恐怖の建造物が、少女たちを駆逐しようと臨戦態勢に入っている。
誰もがその場を逃げ出そうと、躍起になる。その悲鳴はすぐさまフリージングによって無残に強制停止させられた。
震えだす大気のうねり。フリージングという未曽有の檻。ノヴァの全身から鳥の羽のようなものが一斉に射出された。
「くっ……パンドラモード展開!」
咄嗟にキャシーは聖痕出力上昇モード、『パンドラモード』を展
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