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Dies irae~Apocalypsis serpens~(旧:影は黄金の腹心で水銀の親友)
第三話 殺す覚悟は必要。あ、シュピーネは無視の方向で
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簡単に屠れる位の存在だ。

「目的は現時点での実力の確認。後はライニを満足させれそうな才能があるか調べて来い。ああ、好きに死んで来い(・・・・・)。お前ら程度ならいくらでも造れるから」

いつもと違う口調になるアルフレート。しかし呼び出された男は気にするでもなく頭を下げる。

「畏まりました。我が主」

額に666(Nrw Ksr)の数字を持っていた唯一の人型の獣はすぐさま獣達に指示を与え、彼自身も含めて一斉に移動を開始した。

「せめてこの位は苦も無く倒して下さい。でなきゃ人形としては期待はずれも良いとこでしょうし」

元の口調に戻った今でも口元は僅かに歪んでいた。



******



―――諏訪原大橋―――

橋の上で戦っているのは蓮と螢だった。剣とギロチンをぶつけ合い互いに凌ぎを削りあいながら武器を振るう。

「はあぁ!」

「おおぉぉ!」

また一太刀、螢が蓮の体を斬ろうとし、蓮はそれを防いでそのまま押し返そうとする。
形勢は蓮に有利であった。現状の蓮は実力に於いて螢に勝っている訳ではないが、螢の目的は殺すことではない。故に創造を使えず螢はジリ貧の状態で蓮を動けなくしなければならなかった。しかし蓮は螢を殺すことを躊躇いはしない。そこに大きな差ができ、螢は段々と押し込まれていく。

「くらえっ!」

「くっぅ!?」

蓮の斬戟が螢の首を狙う。咄嗟に剣を突き出し防御するも螢は一気に態勢を崩し大きな隙を見せる。

(これで…終わりだ!!)

蓮は一瞬、ほんの僅かに躊躇いを見せる。態勢を崩した螢には間に合わない程度の躊躇いを…本当に殺しても良いのかと。
だが、迷うわけにはいかない。彼の敵はまだ大量に残っており今、螢を残せば確実に敵を倒せる機会はなくなる。
そう思いギロチンを首に向ける。一撃で仕留めきる為に。だが、

「いけませんねぇ、レオンハルト。せめて身を賭してスワスチカを開く位の気概を持たねば」

蓮の攻撃が防がれる。僅かな隙を見せねば殺せたかもしれないのにと、後悔すると同時に、防いだ相手を見て驚愕する。

「神父、さん……」

「ええ、藤井さん。こんばんは」

驚愕する蓮を無視し不敵な笑みを浮かべるクリストフ。だが驚く螢すらも無視して話し出す。

「それにしても、意外でしたね。貴方はこの場では手を出さないのではなかったのですか?」

「我が主はそのような事を誓った覚えなど無い。唯、今宵に於いて貴殿らと共に行動するつもりは無いと言われただけだ」

そう言った直後、暗闇から突然一人の男が現れる。その男は額に666と書かれておりその後ろには複数の獣が彼に従うように付き従っていた。それらの獣にも額や手の甲に数字が描かれている。

「フム、
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