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リリなのinボクらの太陽サーガ
アルカンシェル
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解放軍の皆さんにと思って、店から出張してきました」

「あぁ、言われてみれば今、夕飯時だったね。緊急事態でつい忘れてたけど、自覚するとお腹が空いてきた気がするよ」

「先程解放軍の方が他の世界にこれから出撃するとのことで弁当をたくさん買ってくれたんですけど、皆さんもせっかくですし、ご購入なさいますか? マイティマーティ弁当、お一つ850GMPです」

「売ってくれるの!? じゃあ8つお願い! 私、リスベスの料理すっごく気に入ってるから、嬉しいや」

「ご利用ありがとうございます」

という訳で出撃メンバー全員分の弁当を購入した。容器を手に持つとホカホカして温かく、出来立ての料理の良い香りが皆の食欲を大いに刺激した。この緊急事態に何で弁当を? と思うかもしれないが、空腹では力も出ないため、決戦に備えて腹を満たすのは別に間違っていなかった。

それにニブルヘイムまでの移動はどれだけ急いでも2時間以上かかる。理由はいくつかあり、まずニブルヘイムが遠い辺境にあるので移動時間がその分長くなる。次に次元空間の壁とも言える次元断層がニブルヘイムをバリアのように覆っているため、管理局のL級次元航行艦すら突破できないそれをうまく避けて、唯一通れる穴を通る必要があるからである。

移動距離だけならまだしも、この障害物が特に厄介極まりないので、管理局ですらロストロギアの反応が確認されるといったことが無い限り、事故の可能性を考えてニブルヘイムに行こうとはしなかった。そんな次元規模の天然の要塞にスカルフェイスが本命を隠していたことは、監視の目を逃れて活動できる、大軍を一度に送れない、次元跳躍弾頭を安全かつ一方的に発射できる、そういったあらゆる観点で非常に合理的であった。

一方で次元断層のバリアにはデメリットもある。一つは次元断層の穴が目的地に向いていない時は攻撃が不可能で、一つの世界を正面に捉える時間はおおよそ1時間程度である。もう一つはニブルヘイムにいる事自体が自ら袋小路に入るも同然なので逃げ場がなくなるのだ。スカルフェイスほどの資金や勢力があるならともかく、次元世界の犯罪組織がニブルヘイムに拠点を構えないのは、そういった理由があるからである。

「皆さん、お願いですから絶対に生き残ってくださいね。見知った顔がいきなりいなくなるのは、とても辛いことなんですから」

「わかるよ、その気持ち。でも……私達は管理局員だけど、それについてリスベスはどう思ってるの……?」

「店に訪れた人はどんな方でもお客様です。昔、母が言ってました。『100人を倒すより、100人を幸せにする方がはるかに大変だけど、そっちの方がとても尊いことなのよ』って。確かに管理局はミーミルを攻めてきたので当然思うところはありますが、恨んだり憎んだりするよりも、誰もが平等に笑
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