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リリなのinボクらの太陽サーガ
アルカンシェル
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ている人がいる、誰かを救おうと頑張っている人がいる、未来に希望を託して絶望に抗っている人がいる。それを知れただけで、僕は来て良かったと思ってるよ」

言い終わるとジャンゴは、遅れた分を取り戻す勢いで地上へ急いだ。深紅のマフラーをたなびかせて去っていく彼に、

「そうか……ならばその信頼に僕も応えよう。せめてあなたが元の世界に帰るまで、次元世界に失望しないように」

振り向いたクロノは少し嬉しそうに微笑んだ。太陽の戦士、その心の輝きが次元世界も照らしてくれると願って、クロノは自分の戦場へと赴いた。



「あ、やっと来たねジャンゴさん」

支部の入り口に到着したジャンゴは、そこで集まっているなのは達を発見する。なのはもジャンゴに気づき、手を振りながら声をかける。

「遅れてごめん。でも、まだ来てない人もいるようだけど?」

気のせいか、人数がちょっと少ないことに関して尋ねたところ、ニブルヘイムに行かないメンバーがいるからだと皆に説明された。ニブルヘイムに向かうのは、ジャンゴ、クローン・なのは、アギトのアウターヘブン社組に加え、局員組はフェイト、はやてにリイン、シグナム、そしてアインスの8名であった。
居残り組であるザフィーラは先の戦闘で負った怪我が身体中に色濃く残っており、ヴィータも少なくない損傷がある上、オリジナル・なのはの様子を傍で見ておきたいとのこと。シャマルは彼女らを含む局員達を看る医者が一人は必要ということで不参加を決めた。

なお、クロノはここにいる局員を預かる身として前線に赴くわけにはいかず、今は緊急事態なので会談は中断しているが、戦闘態勢に入ったフェンサリルとの協力体制の維持に尽力している。また、先ほどジャンゴと話をした後、彼は必死に解放軍に頼み込んだことで、事態が収束するまで司令部に同席する許可を得ていたりする。とはいえ対外的に協力しているという建前を示すために居させてもらっているので、あくまでお飾りとして指示は出せない立場なのだが。

「あ、皆さん!」

一同がフェンサリル製次元航行艦のある場所に連れて行ってもらう解放軍を待っていると、中身の入ったダンボールを乗せた台車を押しているリスベスが呼びかけてきた。彼女はそのままアギトの近くにやって来ると、徐に辺りを見渡し……、

「本当に亡くなられたんですね……マキナさん」

「………ああ」

「ご冥福をお祈りします……」

命の恩人であるマキナの死が真実であると理解し、深い悲しみを見せた。傍でそれを見ていたなのは達も、そのやり取りでリスベスとマキナが親しい仲であったと知り、辛さを噛みしめた。

「ところでリスベス、どうして君がここに?」

一応顔見知りであるフェイトの疑問に、リスベスは素直に答える。

「お弁当の出前です。
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