アルカンシェル
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ルドを張りながら、M4カービン・アサルトライフルで敵アーセナルギアから放たれたミサイルや空中機雷などを撃ち落としていた。魔法の使用を最小限にしているシュテルの後ろでは、『攻撃の手を緩めるなぁー!!』と叫んだり、『敵の目を引き付けろ! ここで持ちこたえるんだ!!』と味方を鼓舞する彼女の部下達と、無慈悲な攻撃を続けるアーセナルギアとの間でまるで戦争同然の爆発や銃撃が飛び交っており、一瞬の気の緩みも許さない緊迫した状況が広がっていた。
『シュテル! 状況はどうなってるんですか!?』
『見てわかると思いますが、敵の攻撃を引き付けるだけで精一杯です。ほとんどの仲間達が大なり小なり損傷を負いながら、それでも戦うことで辛うじて持ちこたえています』
「シュテルがそこまで追い込まれてるって、かなり切羽詰まってるよね! 急いで私達も援護に―――」
『ダメです、ナノハ達はこちらに来てはなりません! それより敵戦艦への侵入に専念してください!』
「でも!」
『敵の目がこちらに向いている今、あなた達への迎撃は最小限になります。その隙を突けば、敵戦艦に入り込めるはず……! 私達の援護に回るくらいなら、スカルフェイスの打倒に専念しなさい! あの男を倒さない限り、この戦いは終わりません!』
「くっ……!」
『シュテルの援護なら私がRAYで向かっています。もう少しで着きますから、それまでの辛抱です!』
「ゴリアテもアーセナルギア内部に兵士を送り届けた後、彼女達の援護に向かうぞォ! 外での大規模戦闘ならともかくゥ、白兵戦では悔しいが魔導師の方が強いからなァ!!」
『え〜聞きましたね、ナノハ。このようにユーリ達が来る以上、あなた達がこちらに来る必要はありません。あなた達はあなた達の戦いをするんです』
「……わかった。防御に関してならユーリは最強だもんね、シュテル達は負けないって信じるよ」
『それでいいんです。では、こちらが掴んだ敵戦艦の情報を伝えます。アーセナルギアには特殊なディストーションシールドが存在しているのですが、これには魔法を吸収する性質があります』
「吸収!? だからシュテル達も質量兵器で戦ってたんだ」
『ここからが肝心なのですが、吸収された魔法はアリシア・テスタロッサを間に挟んで、アーセナルギアに供給されてしまいます。要するに砲撃魔法を撃てば、ダメージはアリシアに通ってしまい、魔力はアーセナルギアの動力に注がれるということです』
「なっ!?」
簡単に言えばあのシールドは、アリシアにダメージを肩代わりさせて、エネルギーだけ手に入れている訳である。敵戦艦の非道なシステムに、なのはもそうだが誰よりフェイトが怒りを露わにした。それこそ握りしめた手から血が滴るほどに。
『とにかく質量兵器なら
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